紅蓮亭血飛沫

ファースト・キルの紅蓮亭血飛沫のネタバレレビュー・内容・結末

ファースト・キル(2017年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

ブルース・ウィリスの印象が強い映画なのもあり、最終的な種明かしに少しばかり驚かされた人もいるのではないでしょうか。

本編自体はシンプルな構成で、息子を攫われた父親、息子を攫った銀行強盗犯、事件を追う警察の三竦み群像劇となっています。
ストーリー上の面白味はそれほどありませんでしたが、息子・ダニーと銀行強盗犯・リーバイの関係性は本作でも一際輝いている題材だったかと。
いじめられっ子である自分と環境に嫌気がさしているダニー、そんな彼に度胸を付けさせようと鹿狩り、銃の使い方を通して交流する父親・ウィルとはまた違う人種だからこその心の触れ合い・ドラマがありました。

血の繋がっていない、親とは違う他人だからこそ、ダニーは自分の境遇に思い悩むところをたくさん打ち明けられたのかもしれませんし、リーバイは彼を誘拐した犯人という立場だからこそ、その負い目と罪悪感からダニーに優しく諭してあげられる人物像として振舞えたのかもしれません。

子どもだからこそ、己を磨くため・成長として身内以外の大人と触れ合う場が大切なのではないか、とちょっとした新発見に出会えた映画です。