アフリカ、タンザニアでアルビノ症(白皮症)の人達が酷い差別を受けている。
差別だけではない、アルビノ症の子供の体の部位は幸運を持たらすという事から、襲われナタで手足、指などを切断され呪術師に高額で売られるのだ。
同じ様に襲われた男の子アダムを中心にアルビノ症の人達の現実が描かれているドキュメンタリー。
襲われたアダムはなんとか命は取り留めたものの、体だけではない精神まで病んでしまっている様だった。
犯行には父親と継母も絡んでいる。
アダムは売られてしまった…。
しかし彼は同じくアルビノ症であるカナダ人のピーターによりカナダで無くした指の再生手術を受ける事に。
手が元通りではなくても、ペンが持て念願だった学校にも通える様に。
死んだ様なアダムの目にはしっかりとした生気が蘇ったようだった。
襲われた被害者の痛々しい姿や、写真による殺害された子供達の姿が惨すぎて。
教育がなされていない人々は、近代化が進んでいる中でも今だに呪術を盲信している。
その犠牲者はアルビノ症の子供達。
「黒くなりたい」と呟く男の子。
その子達を必死に守る人達の姿も描かれている。
夕日からのサーモンピンクに彩られる美しい水面を見ながら、少し大きくなったアダムは夢を語る。
「また手が使える様になって字が書けるし絵も描ける。学校を卒業したら有名な似顔絵アーティスとになる」
今もなくならないアルビノ症の子供達を狙った犯罪。
世界のあらゆる所であらゆる差別がある。
ヴィク・サリン監督