はみがきしんぢ

悪女/AKUJOのはみがきしんぢのレビュー・感想・評価

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)
4.5
他の映画の売り文句で「秒でアガる」ってあったけど、こっちの方も開始数秒で血みどろのバイオレンスに突入してアガりまくる上に、FPSのゲームみたいに第一人称の視点で黒服のヤクザをバッタバッタとなぎ倒すカッコよさにしびれまくり、鏡に叩きつけられるシーンでやっと主人公のご尊顔が拝める(カワイイ)というのもウマイと思った。
そういうバッチリなツカミで開始してからの中盤の展開は人によっては中だるみっぽく感じるかもだけど、ほとんど気を抜けないピリピリとした緊張感が常にあるし、中盤のバトルはオープニングに比べると腕が落ちたのでは…と思ってしまったりするんだけどそれも当然というか、やはり「平凡な暮らし」というゴールを意識した時点で腕が鈍る人なのかもな、と。悲しいけど、この主人公は全てメチャクチャにされてボコボコに叩き潰されるほどに鋭さが増して修羅と化すタイプなんだろうなと思った次第。許されるはずもないPeace & Loveなんやなと。
予告編で心を掴まれたバイクのチェイスもテンション高すぎてイカしてたけど、クライマックスのカーチェイスも頭がおかしい人が考えたのではってぐらいに狂っててカッコいい。
タイトル程に彼女は悪女なのだろうか…という疑問はありつつ、個人的には父親の仇だったりおじさんだったりの人物の関係がイマイチすっと理解できず、その辺りだけ少しモヤッとしましたがかなり好きな映画です。
あと、ハングルは全くわからないんだけどタイトルロゴが最高にカッコいいと思いました。