韓国発のフィルム・ノワール「悪女 AKUJO」を鑑賞。
公開当時に観た予告編がもう訳の分からないカメラワークでのバイクアクション🏍なもんだから「本編も観なきゃ!」って思っていた作品。
監督はチョン・ビョンギル監督。
藤原竜也くん主演のリメイク映画「22年目の告白-私が殺人犯です-」の原作「殺人の告白」の監督さん。
元々はスタントマンを目指していたらしく、そちらを諦め映画監督へ。
なのでアクションシーンにはやはり自分なりの拘りがあるのかもしれない。
「ジョン・ウィック」のチャド・スタエルスキ監督も元はスタントマン(こっちはバリバリだけど)で「ジョン・ウィック」のアクションシーンは言わずもがな。
主演は若村麻由美さんに見えて仕方なかったキム・オクビン。
いろいろ大変な人生のスクヒ役。
テコンドーの黒帯🥋らしい…アクションシーンのキレの良さはそれか。
9割がた自らアクションこなしたそうで。
その若村さん(スクヒ)を拾い、育てた犯罪組織の殺し屋ジュンサン役はエスパー伊藤氏、時々東山紀之さん風シン・ハギュン。
多分、この彼が1番悪い子。
はたまた若村さん(スクヒ)の監視役としてミッションで結婚するも、本当に好きになっちゃって韓国風ロマンスを担当する役回りのヒョンス役は少々小栗旬くんことソンジュン。
他にもいろいろな役者さんが出てくるんだけど、韓国の俳優さんに関してはほぼ無知なので…😓
さて、何はともあれ開始7分間の怒涛のアクションシーンから始まる訳だが、いわゆる「FPS視点(ファーストパーソン・シューター)」ってヤツ。
多分、それ系のゲーム慣れしてる人には馴染みのあるアングルなんだろうけどね…どうしても間接視野不足で…なんか酔う🤮
もうちょっと広角でもいいかなって…笑
しかしそこは流石のチョン・ビョンギル監督。
カメラが回り込んだと思ったらFPS視点からTPS視点になっちゃうの👏
(ゲームで言うと操作キャラクターの背中越しに見るアングル)
散々撃って切って刺して殴って絞めて飛んで跳ねての7分間に拍手👏
「ジョン・ウィック」は撃たれたら壁に血飛沫ベチャ!だけど、今作は大袈裟な血飛沫ブシューーー。
これも分かりやすくてよい。
いやぁ…何人死んだよ?😅
その後も見応えのあるアクションシーンは多く、特に今作を観たいと思ったきっかけとなったバイク🏍によるアクションシーンは「いったいどうやって撮影してんだ?」と思う程にカメラワークが縦横無尽。自由過ぎる…笑
もちろんCGとの組み合わせだと分かっていても素直にすごいねって思った。
最後の最後にも派手なアクションシーンがあるしね。
ただ、脚本的には「うーん…」て感じで。
そもそも設定的に若村さん(スクヒ)の立場がややこしい。
どの立場の人物なのか?ゴールは何処なのか?
なんでそれやってんの?なんて考えてると、ちょいちょい出てくる国家情報院の黒木瞳さん臭のするクォン幹部(キム・ソヒョン)がスマートに見えて実はPHSレベル。
エスパー伊藤氏も結局ヒガシにはなれず。
なので2時間越えがちょっと長く感じた。
それでもやはり、これら一連のアクションシーンを見る価値は十分にある作品だと思う。
ラストで、冒頭と同じように警察に囲まれながら笑みを浮かべる若村さん(スクヒ)には、ぜひ韓国における女性キャラのアクション映画に対する価値をこれからも高めていって欲しいところ。