ユカリ

祈りの幕が下りる時のユカリのレビュー・感想・評価

祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)
4.5
さてさて、この加賀恭一郎シリーズの最新作にして最後の物語をどのようにレビューしましょうか…と、今日の午前中に観た映画を、今の今まで頭の中でずっと考えていました。

一言、まず添えるなら、最高傑作でした。
原作は読了しておりますが、とても忠実に作られた映画でした。
製作陣からの愛が半端なかったです。

また、豪華な俳優陣たちからの本気もひしひしと伝わってきました。泣きました。
この加賀恭一郎シリーズのピリオドとして「ふさわしい」を超える作品でした。

特に、松島菜々子さんと阿部寛さんの推理の攻防はこちらの映画の見所の1つでした。緊張感が激しく伝わってきました。
(その場に居たら、失神しそう… 笑)

他にもみっちーや小日向さん、溝端くんなどなど豪華な俳優さんたちが揃っていましたが、桜田ひよりさんが素晴らしかったなと思いました。これから更に注目されていくんだろうな。

長く続いた加賀恭一郎シリーズが終わってしまうのはとても名残惜しい。
前作劇場版 麒麟の翼が既に7年も前だということに驚き。

加賀さんは人の嘘を見抜く卓越した洞察力を持った少し変な人、という故に、シリーズは複雑に絡み合った感情を斜めから紐解くという印象が強かった。
小説で文字と雰囲気で表されてた加賀さん独特の雰囲気を阿部寛さんはとても上手に演じていたように思います。

シリーズをずっと見守って来た者としては、なぜ日本橋署にずっといるのかという疑問と父との確執がスッキリして、お見事であると心から拍手を送りたい。
最後のエンドロールも実写を見て来た人たちにとっては懐かしい顔ぶれになったと思います。

さて、素晴らしい作品であったと今日中はゆっくり余韻に浸かっていようと思います。
ユカリ

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