キミシマユウキ

ミスター・ノーバディのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)
4.5
2092年科学技術の進化によって人類は不死になったがその中で唯一老衰で死ぬことを選んだ男がいた・・・彼の名はミスターノーバディ。

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というのが最初の印象
久しぶりに理解するのが非常に難しい映画をみた。観終わったあとは何個か解説サイトを行き来して今やっと自分のレビューが書けるようになった(笑)
この物語はSFであり、ファンタジーであり、そしてラブロマンスなのである。
しかし完璧に理解するには、「バタフライ効果」「超ヒモ理論」「エントロピー」「宇宙大収縮」「パラレルワールド」などのSF知識、というよりも物理学博士級の知識がないと無理だろう。

とにかく映像、音楽ともに凝っていて秀逸、そして脚本も緻密に練られているのが良くわかる。脚本を完成させるだけで6年もかけている気合いがよく伝わる。
二回目、三回目、と見るたびにきっと印象が変わってくるだろう。
主演のジャレッドレトはそれぞれの"選択肢"のニモを上手く演じ分けていてパッと見た時にどの彼なのかわかるようにしてくれている。さすがアカデミー俳優。
あえて中身は詳しく書かないが、人間一人の人生の中でのどんな小さな選択にも意味が有ることをよく教えてもらえる素晴らしい作品。
またこの映画の解釈の仕方は人それぞれなんじゃないかと自分は思っているので自分なりの答えを皆さんで見つけて欲しい。

超絶SF好きの方、物理学オタク、バタフライエフェクト好きの方、等には是非おすすめの作品