みおこし

ドラムラインのみおこしのレビュー・感想・評価

ドラムライン(2002年製作の映画)
3.7
前から観たかった1本。

ドラマーとしての才能に溢れる青年デヴォンは、名門マーチング・バンドを誇るA&T大学に音楽特待生としてスカウトされる。彼は持ち前の才能を生かして部員を圧倒するが、だんだんそれを鼻にかけて周りを顧みないワンマンプレイが増えていくのだが...。

厳しい体育会や部活での経験がある人には誰しも刺さるはず。チームワーク、自分自身のスキルアップ、コーチとの関係性...。チームに所属するにあたってぶつかる様々な問題をしっかり取り上げながら、身勝手だったエース・ドラマーが1人の"チームメンバー"として成長していく物語。
特にマーチングバンドほど細かな統率を求められるものは無いから、和を見出す人がいると一気に崩れてしまうわけで。周りにチヤホヤされるうちに勘違いし始めて、自分の実力に慢心し始めたデヴォンに対し、リーダーのシーンや、監督のリー監督は激怒。それによってデヴォン自身も自分のドラマーとしての道を失いかけるのですが、決してそこで終わらず、大事なことを学んでまたひとつ前進していくという物語もなんだか胸が熱くなりました。

本作の最大の魅力はなんといっても迫力満点のドラム・シーン。マーチングバンド全体のパフォーマンス(若き日のゾーイ・サルダナがバンドのダンサーを務めるヒロインとして出演!)も素晴らしいのですが、タイトルロールの"ドラムライン"と呼ばれるドラマーたちの隊列による演奏がとにかく見事。テンションの上がる鼓動、速すぎるスティックさばきからみんなの闘志がビンビン伝わってきて、素晴らしかったです!特にラスト、ライバル校との熾烈なドラムバトルは鳥肌もののかっこよさでした。
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