針鼠

ドクター・ドリトルの針鼠のネタバレレビュー・内容・結末

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2020/12/10 レンタル ★★★☆☆☆ これはヒュー・ロフティングのドリトル先生じゃあ全然ないですね。お話もオリジナル・ストーリーでドリトル先生シリーズ全12巻の中にこんなお話ありません。そもそもドリトル先生の家族はオウムやアヒルや犬や豚やチンパンジーやフクロウなどなど。ゴリラやダチョウやシロクマやキリンなど動物園系の大型獣はいないし、お友達にも女王だの王女だのの宮廷人はいません。手癖が良くなくて投獄歴もある猫肉屋(猫肉屋というのはペット用の屑肉を売る最底辺の職業)が唯一の人間の友達らしき人です。リリーみたいなパーフェクトワイフに先立たれてもいません。元は妹と二人暮らしだったけれど、その妹にも愛想を尽かされ出ていかれて(その妹は金持ちと結婚して今は兄よりずっと裕福な生活してます)、アヒルの家政婦に世話されながら一人暮らし中の身だしなみの良い独身英国紳士が原作のドリトル先生。映画みたいな広大な庭園付きの家にも住んでいないし。教養ある紳士だけれど、お金はあまりないというタイプ。まあ映画としては原作の小説とは全くの別物として割り切って鑑賞すれば、そこそこ面白くて、映像は素晴らしい。とはいえドリトル先生やトミーのイメージが岩波版ドリトルのロフティング自筆の挿絵と異なり過ぎてて、岩波版を愛読していた私としては、最後の最後まで違和感有りまくりだったんですが。でもでもでも!1998年のエディー・マーフィーのドクター・ドリトルよりかは遥かにまし。あれは原作冒涜度があまりにも酷かった。今年見た映画122本目。
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