ナツミオ

ウォーキング・ウィズ・エネミー / ナチスになりすました男のナツミオのレビュー・感想・評価

3.6
WOWOWオンデマンド鑑賞

知られざる史実を基に作られた戦争映画。

第2次世界大戦中のハンガリーを舞台に、ひとりの青年が自らナチス将校に成り済ましてユダヤ人救出のために必死に奔走する姿を、知られざる実話をもとに描いた戦争ドラマ。

原題 『Walking with the Enemy』

2013年米・加・ルーマニア・ハンガリー作品114分
監督・製作 マーク・シュミット
製作 ランディ・ウィリアムズ クリストファー・ウィリアムズほか
脚本 ケニー・ゴールド
撮影 ディーン・カンディ
音楽 ティム・ウィリアムズ
出演 ジョナス・アームストロング ベン・キングスレー ハンナ・トイントン チャールズ・ハベル ウィリアム・ホープ 

(WOWOW番組内容より)
第2次世界大戦中の1944年。ドイツの同盟国たるハンガリーは、当初、戦禍を免れていたものの、次第に戦況が連合国側有利に傾く中、国家元首のホルティは、連合国との講和を模索。その動きを察知したドイツは、ブダペストに侵攻し、ユダヤ人の掃討作戦を開始する。労働奉仕に駆り出されたものの、やがて収容所から逃げ出したエレクは、離れ離れとなった家族や友人を捜すため、自らナチス将校になりすまして懸命に奔走する。

(WOWOW解説より)
第2次世界大戦中、ドイツの同盟国たるハンガリーにおいて、ここでもユダヤ人の掃討作戦を推し進めようとするナチスの蛮行を食い止めようと、自らナチス将校に成り済まして、ユダヤ人の救出に懸命に尽力する男がいた。この知られざる英雄ピンチャス・ローゼンバウムの実話に着想を得て作られたのが本作。
すっかり離れ離れとなった家族や友人を捜すため、命懸けの危険な行動に打って出る主人公を、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のジョナス・アームストロングが熱演。共演は、「ガンジー」の名優ベン・キングスレー。

第二次世界大戦時の東欧のハンガリーが舞台。世界大戦が始まり、枢軸国(ナチス)側で戦うも、連合国側と講和をしようとするが、ナチスドイツに情報が漏れ自国へナチスの進駐を許す。そしてユダヤ人には受難の始まり。

ジャケ写がB級戦争映画っぽいのは残念。
ハンガリーの歴史を背景に、知られざる史実を真面目に描く。

歴史上の人物が多く登場する。
エンドロールに、実在の人物と俳優、その後がテロップで出るが、皆似ている!

印象的なのは、
ホルティ(キングスレー)の元へ訪れるナチス親衛隊のスコルツェニー中佐。
左頬に学生時代の決闘の傷跡。
劇中でも語られるが、イタリアの国家元首・ムッソリーニが失脚後、アルプスの山荘に幽閉されていたのをグライダーで急襲する救出作戦を指揮した指揮官。
本作でも、ホルティ失脚工作を成功させる。そして1944年12月アルデンヌの戦いでは、米軍MPに偽装した独兵が米軍後方で撹乱する作戦の立案者でもあるが、
エンドロールでは、ナチス高官・将校としては珍しく戦犯を免れている。

大国に挟まれたハンガリーの歴史も勉強になる。


【忘備録】
(キャスト)
・Elek Cohen
- ジョナス・アームストロング

・Regent Miklos Horthy
- ベン・キングズレー

・Hannah Schoen
- ハンナ・トイントン

・SS Colonel Eichmann
- チャールズ・ハベル

・Carl Lutz
- ウィリアム・ホープ

・Jozsef Greenberg
- サイモン・クンツ

・Miklos Schoen
- サイモン・ダットン
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