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セービング・バンクシーのkurのレビュー・感想・評価

セービング・バンクシー(2017年製作の映画)
4.0
例の騒動で日本でも名前が知られるようになってきたバンクシーだが、東京都知事一派に本物か偽物かすらわからない代物をバンクシーだと決めつけられ巧妙に論点をずらされて政治利用されまくる現況ではまさしく無力さというものを感じるのみである。バンクシーはリオオリンピックに徹底して批判的だったのに東京は応援してくれるとでも思ってるのか?
最近のバンクシーの作品は社会に対する批評性が作品内でしか機能しておらず、作品自体を成立させる要素でしかなく、外部性が失われてしまっている。
それは外部が作品の批評性さえもエンターテイメントととしてしか捉えなくなっているからだ。バンクシー自身も現在の状況はわかっているはずだからこれからどういう活動をするか興味深い……とは思うが、バンクシーにとっては最悪な状況だろう。

小池のような作品を利用する側にとって本物か偽物かなんてどうでもいいことなのだ。利用できるから利用するのだ。

やはりこれ以外にもいろんな事例を聞いて、オリンピックなんてろくなもんじゃないわと思う。日本に元気を?なんて表面的なのだろう。低所得者は騙され続けインターネットと施設によってますますコミュニティはそれぞれに分離し、現実では我関せずのこのクソ社会を是正しようと努力してくれ。
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