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四月の永い夢のyのレビュー・感想・評価

四月の永い夢(2017年製作の映画)
4.7
周りの、前に進みなよって、ありがた迷惑なんだよね。
何事でもそう、ステップするスピードは人それぞれで、そこに優劣は無い。
自分一人で悩んで苦しみ続けて消化していくことに一番意味があると思ってるので、彼女の生き急がない生き方は本当に素晴らしいと思います。

あと、「人生は、獲得していくものではなく失っていくもの。失い続ける中で本当の自分を見つけていく。」という恋人母の台詞が深く刺さる。
実家からの帰路。恋人を失った喪失感から解放された彼女が、蝉の鳴き声や木々の葉の揺らぎや強い日差し等々、季節の移ろいに気づいて、彼女の中でずっと止まっていた季節(春)が動き出していく、あの描写が本当に好きでした。

国立という緑豊かな街。蕎麦屋でのおじさん達の世間話。教え子と銭湯。町工場で働く青年。一人夜道で踊る。テレビではなくラジオで。大人になっても屋上でBBQ。丁寧な暮らしがグッド
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