ノリック007

ハンターキラー 潜航せよのノリック007のレビュー・感想・評価

ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)
5.0
瞬時の判断力、行動力とその結果

邦題の「ハンターキラー 潜航せよ」は映画の内容を表した良いタイトルです。
「ハンターキラー」に任務が与えられ「潜航せよ」となる映画です。

魚雷やデコイを使用した潜水艦対潜水艦の戦闘、ソナーを使用した敵艦、
目標物、障害物の位置を把握する頭脳戦、心理戦、駆逐艦が潜水艦の上を通過する
ときに発生する地磁気の乱れで探知する磁気センサーを使用し、魚雷で攻撃する
潜水艦対駆逐艦の戦闘など最新兵器を駆使した戦闘が見どころです。

「レッド・オクトーバーを追え!」や「クリムゾン・タイド」が好きな人には
向いています。
私も、その一人です。

ハンターキラーは、米国の攻撃型原子力潜水艦で、4つの魚雷発射管、12の
トマホーク用垂直発射管があります。
トマホークは、巡行ミサイルで、潜水艦や駆逐艦から発射して、地上の目標地点の
緯度経度情報を指定することで、地上の目標地点を攻撃することができます。
米国はもちろん、ロシアも巡行ミサイルを配備しています。

日本は、原子力潜水艦を保有していませんが、通常動力型潜水艦の11隻のおやしお
型潜水艦、12隻のそうりゅう型潜水艦が就役中です。
日本では、駆逐艦ではなく、ミサイル護衛艦と呼ばれ、8隻が就役し、2隻が就役
予定で、対空戦、対艦戦、対潜水艦戦を行いす。
日本は巡行ミサイルをスタンドオフミサイルという名称でF-15、F-35やミサイル
護衛艦に搭載し、配備する予定です。

バレンツ海は、北極海のヨーロッパ側の海で、氷山はありますが、暖流である
北大西洋海流の影響で、冬でも海面が凍結しない海です。

コラ半島は、バレンツ海に面したロシアの半島です。

ポリャルヌイは、コラ半島にあり、バレンツ海に面したロシア海軍・北方艦隊が
駐屯する基地があります。

機雷は、海中に設置されて潜水艦が接近、または接触したときにより爆発し、
潜水艦を撃沈するための水中兵器です。

フィヨルドは、氷河による浸食作用によって形成された複雑な地形の湾で、
水深は深く数百m、幅は狭く数km、長さは長く100kmという地形です。

日本では、どのような組織であれ、人間関係であれ、「気をつかうこと」、
「根回しすること」、「空気を読むこと」や「忖度すること」が必要です。

戦闘は、長くても数分間で勝敗が決まります。
戦闘においては、「気をつかうこと」もできないですし、「空気を読むこと」
もできないですし、「根回しすること」もできないですし、「忖度すること」
もできないので、一瞬で判断し、行動し、結果を受け入れ、責任をとり、
命を落とす覚悟があるので、爽快感があります。

特に潜水艦での戦闘は、外部との通信手段は限られ、艦長が瞬時に決断し、
士官が瞬時に行動するところに、緊張感があります。

「気をつかうこと」、「根回しすること」、「空気を読むこと」や
「忖度すること」に疲れた人々、嫌気がさしている人々にお勧めです。

パンフレットは、よくできているのいるので、映画を理解したい人には
お勧めできます。
ノリック007

ノリック007