菩薩

THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティの菩薩のレビュー・感想・評価

4.3
岩井俊二型園子温にアラーキーとカラックスを添えて、みたいな作品だが、何より男どもの呻き声と、女どもの悲鳴にも似た喘ぎ声が聞こえてくる…。男は桜井ユキのもはや芸術としか言いようの無い乳首の勃たせ方に己の逸物を固くするだろうし、女は高橋一生(前髪切れよ)の舐め回すかの様な視線と低音ボイスに濡らされる事であろう。ともすればMV的やインスタ的とドラン的な批判を浴び、支持を受けるにしてもカルト方面に振れてしまいそうな気もするが、単純に桜井ユキさんが好みの上に、この編集の妙とレフン的な映像表現は好みでしかないし、やはり常に『バタフライ・エフェクト』と『ホーリー・モーターズ』がチラついてくる。妄想と現実、過去と未来を行き来しつつ人生を再構築していくなんてのも使い回されたテーマではあるが、そんなものをこじ開けオラオラとこちら側を挑発してくる(イクゾ)気合いを感じる、いや調子乗ってんなって感じもするけれど…。でもこの映画を嫌いと言えずむしろ好きとしか言えないのは当然己の人生のバグ部分を認識しているからであり、あの様な自らのオルター・エゴとの対話は狂気の中に潜む正気を探り当てる唯一の手段でしかなく、「to be or not to be」の自問自答はもはや秒単位で行われているため、否定のしようが無いと言うのが正直なところ。でもまぁ、本当に桜井ユキさんが…タイプです、赤髪の女子って本当に良い…。そんな哲学的に文学的に解釈をせずとも入って来る人にはストンと落ち着く作品だと思う、オシャレだし、でもダメな人には徹底的にダメな作品だと思うwある種賭けだな。
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