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フジコ・ヘミングの時間のyukiのレビュー・感想・評価

フジコ・ヘミングの時間(2018年製作の映画)
5.0
人は、いつかは、、そりゃぁ旅立ってしまうのだけれど…
大好きだった人が旅立たれてしまうのは、本当に悲しくて寂しくて、どうしようもなくなる。

2018年に劇場公開された本作、4月に永眠されたフジコ・ヘミングさんを偲び、追悼上映されている。

私とフジコさんの出会いは、衝撃なる奇跡‥ そう勝手に自分で思っている訳ですが💧
多分、20年以上!?いや、もっと前だったかも、何となく見ていた📺️NHK。
ほんとにたまたま、ただチャンネルがNHKだっただけ…
そんな時に、フジコさんのドキュメンタリーが始まって。

す、すごい …⚡

彼女が弾く「ラ・カンパネラ」を聴いて、動けなくなった。
涙がもう!ど〜しようもなく出てくるんですわ。
こんな凄い演奏する人、誰だよ!この人!って、
まだまだ感受性の強い若くて、しかもピアノに未練がましくて、驚きと嫉妬と羨ましさが 何かこう!?ごちゃ混ぜになったあの時のあの感じの自分、今でも忘れられない。
そして、たまたま見ていたNHKにめちゃめちゃ感謝した事も忘れられない。

この時のフジコさんは全くの無名で、壮絶な彼女のこれまでの軌跡を辿ったこの番組は凄まじい反響を呼ぶことになります。

こんな風に熱くなるのも、自分自身ピアノに挫折していて、子供の頃はピアニストになる事が夢だったのに 今じゃ鍵盤に触れることすらない人生を生きてる。
だから彼女の「ラ・カンパネラ」や「ため息」を聴いた時、どうしようもなく涙が出てしまう…。

国籍の無い不遇な過去や、両耳の聴力を失ってしまうというアクシデントにキャリアを中断、そんな壮絶な経験を経て
ご自身でもおっしゃっていますが、経験や精神面が全て演奏に出ちゃうのよ、、と。

壮絶な生い立ちといい、リストやラフマニノフ等を好んで弾かれていたという所といい、重なっちゃうんですよね🤔『シャイン』のデイヴィッド・ヘルフゴットさんと…
そのデイヴィッドさんも私、生で聴いた事があるんてす🎹 これ、ささやかな自慢です。笑💧

そして、なにより…
フジコさんが詰まった本作
『フジコ・ヘミングの時間』
もう、彼女の生の演奏を生で聴く事は叶いませんが、素晴らしい時間の贈り物です。
ほんとに!あの時NHKを見ていて良かった。
あなたのピアノに出会えて良かった!

ありがとう。フジコさん

そして、どうぞ安らかに … …
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