フジコさんにはなんというか、揺るぎない美学がある。
強く泰然自若としているようにも見えるし、それでいて幼き日々のノスタルジーにも繋がるような。
60代にして一躍有名になった幸運を「神様が見出してくださった」と言い、祖父(とってもハンサム!)の写真を見ながら「天国で必ず会いたい人」と言う。
どこまでも少女のような人だ。同時に信仰心の美しさのようなものを感じた。
彼女から訥々と語られる言葉がどれも不思議な重みがあって、それがすなわちフジコさんの人生の奥深さなのかな、とも思う。
「あと何年生きられるかと思うと怖い…出来る限りやりたいと思う。」
その気持ちがフジコさんにピアノを弾かせる機動力になっているのかな。
これからもずっとピアノを弾き続けてほしい。