ブラックユーモアホフマン

トップガン マーヴェリックのブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

4.3
良かったけどちょっとハードル上がり過ぎてたな……。

一作目の方が好き。個人的には超えてくることはなかった。

一作目を予習した時にグース、マイルズ・テラーに似てるからもしや…?と思ったらやっぱりそうだった。ちゃんと親子に見える。今回のためにピアノ練習したらしいけど既にドラム叩けるしどんどん楽器を習得していく笑

トム・クルーズの『クリード チャンプを継ぐ男』って感じ。死んだ親友の息子と師弟関係になる。

グレン・パウエルはリンクレイターの『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』を観て以来大好きでもっと活躍して欲しいとずっと思っていたので凄く重要な役で嬉しかった。実質、彼が一作目のマーヴェリックの役だからトム・クルーズさえいなければ主人公。

トム・クルーズの映画はトム・クルーズの映画だっていうことが最も重要視されるから、主演であるトム・クルーズが前傾化してくるのは仕方ない。が、『トップガン』の好きだったところってまさに『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』のような若者たちの溌剌とした青春映画だったところなので正直おじさんには一歩下がってもらいたい。それこそ『クリード』のロッキー・バルボアのようにピート・”マーヴェリック”・ミッチェルにも若者を前に出して自分は一歩引いて欲しかった。

トムもジェニファー・コネリーも素敵だったけど。若者たちがトム・クルーズの背景になってしまっているのがちょっと。
その青春映画な部分とかジェニファー・コネリーとのロマンスの部分もなんだか雰囲気だけって感じで、アクションシーンは本当に気合い入ってて凄かったけど、それ以外の人間ドラマの部分ももうちょっと丁寧にやって欲しかったな。一作目は雑そうに見えるけど実は丁寧だった。それこそグースがピアノ弾くシーンが入るタイミングとかすごくうまかった。

最初のバーのシーンで多分ハングマン?がダーツをしてて連続でブルズアイしてるのが、クライマックスの作戦と繋がってたりとか工夫は見られるんだけど、なんか雑なとこは雑。もっと泥臭くエモさを煽って欲しかった笑

ハンス・ジマーやロアン・バルフェが参加してる音楽も、やっぱ前作のテーマ曲が流れる瞬間とかはアガるんだけどそれ以外にはあまり何も感じず……。前作のあの80年代な音色がガンガン鳴る感じもまたすごく好きだったんだけど。現代でアレやったらさすがにバカっぽすぎるかな?いやむしろそれをIMAXシアターで感じたかったけどな。

IMAXの画角の使い方は今まで観たIMAXとシネスコを併用した映画の中で一番うまかった。『TENET』とか『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』とかシネスコとIMAXの行ったり来たりが激しすぎて物凄く気になったんだけど今回は気持ち悪くないタイミングでサイズが切り替わるから全然気にならなかった。

ボブ役のルイス・プルマンってビル・プルマンの息子なのか!あと何気に初ジョセフ・コシンスキーだったな。

【一番好きなシーン】
最後のドッグファイト。