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トップガン マーヴェリックのBoschのレビュー・感想・評価

5.0
この作品の評価は見方で大きく変わるだろう。
単品としてこの作品だけを見る。
前作をDVDやアマプラで見てから見る。

そして、30年前に前作をタイムリーに観た人が観る。
30年前に劇場で観たものとしては、マーヴェリックと同じ時間経過が入るため、ドラマがずっと奥行きを持つ。
ライバルとの友情、亡き親友の息子との葛藤…
同じ事を経験してはいなくても、出会いや別れ、多くの人との邂逅を同じ時間軸で過ごしてきた者としてはより感慨深い。

前作を踏襲したオープニングから物語はテンポ良く、そして過不足なくドラマやアクションシーンを織り交ぜて描かれる。
特に飛行シーンは撮影技術、VFXな進歩もあって文句のない出来で手に汗握る迫力。

トム・クルーズらが実際に乗って撮影したと言うことが話題にはなっているが、それも全てはリアリズムの追求で、そういう意味でも完璧。
監督交代は仕方ないが、スコット監督の後を継いだコシンスキー監督の演出も見事。

トム・クルーズの熱演も、ヴァル・キルマーの少ないシーンながらも枯れた演技、そしてジェニファー・コネリーとの大人のロマンスも抑制が効いていて見事。
作品として全く注文のつけようがない予想を上回る出来栄えで、まるで懐かしい旧友に会えたように幸せな時間を堪能出来た。

30年も一線で活躍し続けるトム・クルーズには驚嘆するし、この作品を観れたことには、ただただ感謝しかない。
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