薪

寝ても覚めてもの薪のレビュー・感想・評価

寝ても覚めても(2018年製作の映画)
4.1
視点の高低差。非常階段から見下ろす東出とカフェから見上げる唐田えりか、これは終盤の川べりでも反復される一方、2人の関係が対等になったことを示すかのように、非常階段での告白シーンや冒頭と震災後の出会い、ラストシーンなどで2人が同高さに並ぶ。
視点だけでなくカメラも意図的に高低差を作っていそうで、足下を写すショットと対照的な俯瞰ショットがいくつもある。

『飾窓の女』や『めまい』を連想するような不穏さもいいが、やっぱり公園やレストランでの突発的な唐田えりかの動き出し、その運動がめちゃくちゃ良い。あと、スマホを捨てる所作も。
薪