薪さんの映画レビュー・感想・評価

薪

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サイレント・パートナー(1978年製作の映画)

3.9

話の運びもそうだが、しかし撮られているものが須く魅力的。やはりアメリカは凄い

アンスピーカブル(2019年製作の映画)

2.0

外側しかない。切り返しも満足に撮れていない。
申し訳ないがヴァーホーベンならこの内容は30秒で撮って、残り12分を有効に使っていたと思う

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

2.8

モノクロとカラー、高速なカット割り、交錯する時系列、忙しない劇伴、ここまでデフォルメされた映画とは。
冒頭1時間は割と面白く見たが、3時間は長過ぎる。

Farang(原題)(2023年製作の映画)

3.0

韓国映画的なアクション、長い廊下とエレベーターの殺陣が本作の白眉か。
ただ、最も面白くなるはずの麻薬密輸のシーケンスでスローモーションを選択してしまっている。こういうスローモーションの使い方は、私はサ
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毒娘(2024年製作の映画)

3.7

全ては汚れるためにあるという内藤瑛亮の外連味を楽しんだ。
佐津川愛美が干している洗濯物が白い布ばかりであるという異常さが堪らない。とにかく布と風の映画。時にギリギリと思うラインもあるが、綿毛のショット
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ステイ(2005年製作の映画)

3.0

指輪、螺旋階段、タバコの断面、風船など円形が反復されるイメージとして頻出する。
ジャンプカットやシームレスな繋ぎなどが多用されるが段々飽きてくる。

朗かに歩め(1930年製作の映画)

3.6

大仏の前に車をつけるデートが面白い。最後は祝福の風。

季節のはざまで デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.2

過去と現在が交差しながら、ドアの軋みや波といった音に導かれるように螺旋階段を上がっていく。鍵穴からの窃視や内側からの切り返しに痺れる。
適当な催眠術や憎悪に狂った小間使いなど、よくわからない細部もまた
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天空のからだ(2011年製作の映画)

4.0

アリーチェ・ロルヴァケルは凄い。
あのトンネルの水たまりは何だ?少女が入水するショット、その波紋。そしてそこで終わるのかという突き放すようなラストショット、、

ザ・ホール(2009年製作の映画)

3.1

起源に遡るというか、どんどん観念的になるのであまり面白く感じれなかった。

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

2.7

美術とかいろいろ金はかかっていそうで見応えはあるような気もするかもだが、とにかく各シーン演出に興味が持てない。バストショットも多すぎると思う

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

4.6

これはリンチの最高傑作と思う。彼の外連味がギリギリのラインで映画的に結合している。
驚くべきは、普通にサスペンスとして中盤までが面白いこと。もちろん終盤の破綻が醍醐味だが、それがなくても最後まで見たい
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

4.2

ちょっとこれは凄すぎ。
ヘリからの空撮は異質だし、熱を出したラザロの額をみんなが触るショットは恐ろしい。現代的寓話なんだろうが全く本当らしくないような感覚と妙なリアリズムが同居している。

自伝的場面6882番(2005年製作の映画)

3.3

確かにこの橋は長回しで撮りたくなる。
マーティンが待ってに聞こえるので、すごい空耳がしてしまった。

雪の断章 情熱(1985年製作の映画)

4.5

おでん屋を探した先で船の灯りや濡れた路面が出てくるショット。そして、3人でキャッチボールするシーンの奇跡のような美しさ。傑作。

ギャンブラー(1971年製作の映画)

3.9

異質な雪の西部劇。橋の上の緊迫感も素晴らしかった。

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

2.9

サックスの反射する光など艶かしく楽器を撮ろうとしている。演奏のCGとか作劇的過ぎる脚本とかはどうかと思うけど、観客の涙を流すカットが多すぎるのは一番つまらない。終わり方は潔くて意外性がある

ハンテッド 狩られる夜(2023年製作の映画)

3.3

ジャンルものとしてそれなりに楽しんだが、トランシーバで犯人と喋るのがどうもサスペンスを妨げているように感じてノレず。

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

3.9

緊迫感があるシーンの目白押しで素晴らしい。展開はお約束かもしれないが、前編にわたって興奮して見た。
まず良いと思ったのは、中盤の峡谷のロケーション。高低差や岩陰を使ったアクションと、これまでの突発的な
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夏をゆく人々(2014年製作の映画)

3.7

画面の質感的にも映している内容的にも、ここ10年で撮られたとは思えない感じだ。
ラストのショットが異様。

瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.5

とても面白かった。169分テンションが持続し、一体どうやって終わるのか、終盤はドキドキした。

冒頭、パリ郊外の屋敷のシーンは光の扱い方を見てもいかにもエルセというショットだったが、これが現代パートに
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.9

開始早々に死体が出てきてエドガー・ジョーンズが捕まるまで10分かかっていない。このスピード感でノレる。湿地の娘、というキャラクターの割には彼女の造形は綺麗過ぎるのではとも思うが、映画なのだからリアリテ>>続きを読む

プレイタイム(1967年製作の映画)

4.6

街、建物、乗り物、人間、全てが装置として画面のルックを統一している。いまだにここまで大胆かつ緻密な映画を見たことがない

完全なるチェックメイト(2014年製作の映画)

3.8

あらゆる妄執に囚われたトビー・マグワイアが最後に勝利と喧騒を得たとしても、全く晴れることのない表情をしている。
彼は壊れていくのではなくずっと壊れているからこそ面白い。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

気遣うという行為がモノを渡す行為として描かれる。人に差し入れする、モノを借りる、という行為が劇中ずっと反復される。果ては過去から拝借することになる。

また、髪を切る、車を洗う、星を見上げる、映像を見
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