コウ

さよならの朝に約束の花をかざろうのコウのレビュー・感想・評価

4.5
ボロボロ泣いた
作品の設定や絵柄的にも 抵抗ある人もいるだろうけど
個人的には キャラも作画も作品のテーマも音楽も何をとっても メチャクチャ気に入って
レンタル880円はちょっと高いなとおもった挙げ句に購入したかいがあった

仲間も故郷も失い 拠り所を失ってしまったマキア
成長するにつれて 実母でないマキアの存在に戸惑うエリアル

2人の歪な関係性をみるに 作品のテーマを単に『親子愛』って表現するには 違和感もあるけれども
互いに 相手を想う気持ちが どの場面でも強く現れていて 思わず涙腺が緩くなる

序盤では 頼り無い描写が多かったマキアにとってのエリアルの存在は
もしかしたら最初は 仲間を失ってしまった彼女の 心の傷を埋め合わせの存在に過ぎなかったのかもしれないけど

話が進むにつれて エリアルを育てることの自覚が芽生え いつかエリアルを失ってしまうことを覚悟しつつも 賢明に生きる姿が 所々に見て取れる

二人の感情や関係性の変化を丁寧に描写しているからか ラストシーンでは 今までの場面が 次々と蘇ってきて 涙が止まらんかった

人との出会いには辛いことも沢山あるけれども それも含めて 生きること 人と関係性を築くことを肯定してくれる とても救いのある作品だったようにおもえる
コウ

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