このレビューはネタバレを含みます
つきることのない無償の愛情を描いた作品。
私が子供が生まれたばかりというのもあり、全ての場面が愛おしくて悲しくて、ずっと涙が出ていました。
自分とは違う時間を歩む周囲の人間と「さよなら」と出会いを繰り返し経験していくマキアの、少女から大人へと成長していく姿がとても素敵でした。
また、母は強し、というような描き方ではなく、子供を通して人間的に成長していく描写が良かったです。
母になったマキアとレイリアの環境や子供への向き合い方はそれぞれ違いますが、どちらも力強く、優劣つけずに表現されていました。
最後のタンポポの綿毛が舞うシーンは、ずっと忘れない気がします。
マキアと青年が髪の毛を隠していないということは、イオルフの人々が平穏な生活を過ごせるようになったということでしょうか。
子供との時間をより愛おしく思えました。この作品に出会えて良かったです。