iPhoneで撮った『タンジェリン（2015）』の鮮烈な印象も新しい、ショーン・ベイカー脚本/監督作。
フロリダ・ディズニー・ワールドのすぐ外側にある「Magic Castle」という安モーテルに暮らす、ヘイリーと6歳の娘ムーニーのお話。
監督がInstagramで見つけたというブリア・ヴィネイト演じるシングルママのヘイリーは、全身タトゥー、常時喫煙orハッパで、偽モノの香水を売り付けてみたり、ムーニーがお風呂に入っている間に売春で稼いだり、ブチ切れるとヤバいという、こりゃ普通の仕事は無理だなというダメな母なんですが、唯一の救いは娘ムーニーには優しく楽しく愛を注いでいること。
だから、ムーニーもママの影響で、口は悪いし、色々と悪さもしてるんですが、二人はそれなりに幸せそうなんです。
この映画のお宝は、ラベンダーやピンク、オレンジ..のカラフルな世界と、その中で、天真爛漫に生きるムーニー役のブルックリン・プリンスちゃん。とにかく可愛いし、演技も素晴らしい！
主演女優賞あげてもいいんじゃない？級でした。
そして、助演男優賞を多数受賞した、モーテルの管理人ボビー役のウィレム・デフォーがこれまた名演。
安モーテルの住人で問題を起こす奴らや、紛れ込む怪しいオッサンやらを、しっかり監視&追い出し、ヘイリー&ムーニーにも厳しくかつ優しい眼差しで接する、素敵なキャラを演じてます。
ラストシーンは、涙のムーニーちゃんが、遊び仲間のジャンシーちゃん（隣のモーテルに暮らしてます）と、魔法の....へ走り出す。。
私は、これは幻想シーンなんだろうなぁと捉えました。
