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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のkinishikiのレビュー・感想・評価

4.5
我々日本人はアメリカという国のほんの0.0001%ほどしか理解してないのだと思う。

ましてやこの「フロリダプロジェクト」の舞台、フロリダの印象はまさに"ディズニーランド"だった。
さらにディズニー好きな自分にとってはイコールで結べるくらい、アメリカという国そのものが夢の国なわけで。

しかし、あの世界一有名なマジックキャッスルの城下には、あんな生活があるとは全く思っていなかった。

この作品で描かれる"現代アメリカ"はやるせない。
貧しいとか、さみしい、とかではなくて、やるせない。
あそこに暮らす彼女たちの日常が、とても退屈でつまらない毎日だとは思わなかった。むしろ子供達は活き活きとして見える。ムーニーのお母さんもまだ子供で、だからこそあそこでの生活に、ちょっとした居心地の良さを感じているようにもみえた。

だけど、映画のラスト、ついに拭えない大人の世界へとお母さん共々ムーニーは連れていかれてしまう。
まだここで幻想に生きてたい、そんなやるせなさを感じた。

そんな幻想へとムーニーを誘う親友ジャンシー。せめて、その幻想を信じたい彼女たちの思いに見えて、とても感動的だった。

あの瞬間にiPhoneへとカメラが変わるのがなんとも不思議。描いてることは幻想なのに、ルックはとても現実的。

そして特筆しなければいけないのが、ウィレムデフォーですよ!あの複雑なオーナーの感情を見事に演じきっていて、素晴らしすぎた。善い人デフォーもいいね笑