ウィレム・デフォーが歳を重ねてますます素晴らしいことを確認できる作品。
アクアマンではいい立ち位置だったにもかかわらず彼の魅力が消され気味だったので嬉しい。
暗い気分にさせないキッチュでビビッドな映像、いきいきとした台詞や表情が印象的。
ディズニーワールドとモーテル。
どちらもカラフルで子供たちにとっては同じぐらい楽しい場所。
ムーニーの生活の中でディズニーは通り過ぎる景色の一部だけれど、彼女の日々は冒険に満ちてキラキラと輝いている。
かといって大人の事情を何も知らずに生きているわけでもない。
ムーニーの置かれた環境はヘイリーが作ったもの？
じゃあヘイリーの精神的未熟さ、短絡的な思考、仕事にありつけず住む家もない状況を作ったのは？
愛があって笑顔で過ごせるだけで十分、なわけない現代社会。
親になるって本当に大変なことだ。
でもムーニーの人生を決定付けるのは、親でも子供時代の環境でもなく、この先のムーニー自身であるはず。
そんな希望も感じられる作品だった。
