A24のなかでも上位にランクするくらいおもしろかった。たいてい貧困層を描く映画はひどい面をクローズアップしたものが多いけど、この作品は視点があくまで子供なので、限られた中で起こる楽しみや喜びがメインとなる。もちろんひどいことも常に起きているのだけど、カメラとは一定の距離があるために、逆に子供の視点のリアルさを感じる。おそらく、ラストさえもっとスムーズに例のシーンまで繋ぐことができていたら、もっと賞レースに食い込んでいただろうにと思う。
ここのところA24を立て続けに観ているけど、やっぱりどれもおもしろい。日本にもA24的な無名な役者を使い、リアルな空気感に拘った佳作がたくさんあるけど（例えば『ぼんとリンちゃん』『友だちのパパが好き』とか）、どうも日本人はネームバリューに引っ張られる傾向があるので、ほとんど評価されない。A24をきっかけにもっとこういう作品にスポットが当たればいいのにと思う (●’ᴗ’●)✧
