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朗かに歩めのhkのレビュー・感想・評価

朗かに歩め(1930年製作の映画)
3.7
小津安二郎監督が26歳の頃の作品だから、アメリカ映画に傾倒して作られた作品と言われるのも納得であるが、20代の若者が作ったとは思えないような人への優しい眼差しが感じられると言ったら言い過ぎか。

今でいう反社会的勢力とは何となく少し違う気もするが、今の境遇から脱しようと頑張る姿を描くことで、そんなような状況にある人たちに希望を与える作品だったのかもしれない。

言葉づかいは荒っぽくても、兄貴への想い、弟分への愛情が溢れんばかりに詰まっている。

人と人とが支え合うことの温かさが伝わってくる。アメリカナイズされる中でも、日本人の良さを懸命に表現しようとしたように感じた。
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