hkさんの映画レビュー・感想・評価

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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.5

ご先祖さまもみんな家族。写真を飾ることで家族みんなが集まる。歌が家族みんなをつなぎ続ける。

じんわりと温かく、涙なしには見られなかった。悲しい冷たい涙ではない。温かい涙とはこういうもの。

リメンバ
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

夢を追い続けた田舎の炭鉱町の少年たちの実話。主人公ホーマーは、大学卒業後、NASAで働くことになる。

何と言っても泣けるのは、夢を追い続ける息子に終始反対していた父親が、最後にはじめて息子のロケット
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天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

4.5

パズーとシータ。みなしごのふたりが偶然出会い、信頼し合い、困難に立ち向かう。でもラピュタにとどまることはできず、あてのない空の中へ飛び立っていく。

私たち人間も、この世の中の空に放り出され、その中で
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.8

幸せに生きる秘訣は、愛する女に愛を伝え、ウソをつかずに生きること。

シンプルに響きます。

人は、好きな相手と言葉によって心を通じ合わせ、信頼し合える関係を築くことで幸せに生きることができる。

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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

4.2

運命を受け入れることの強さと優しさがあった。それは最終的には独りでしかできない。それは仲間のためであり、未来のホグワーツのため。

でも結局は独りでは成し遂げられない。仲間の助けや時を超えて支えてくれ
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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

3.8

ハリーは、魔法学校7年生の予定の17歳。3人の仲間は、すっかりあどけなさは消え、悪に立ち向かう覚悟はもはや大人そのもの。

他人と比べて自信を失ってしまう。大人になる過程で誰もが通過する。そんなこんな
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

人生の辛苦を知る男が最後に魅せる。負けを素直に認める男が負けられない闘いに挑む。

信じるのは自分。決して他におもねたりしない。まさに"maveric"。

友情を裏切らない。友情を守るために、身を挺
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マルクス兄弟 オペラは踊る/マルクス兄弟オペラの夜(1935年製作の映画)

3.6

マルクス兄弟を初めて観た。正直面白さのピントがなかなか合わなかったが、再度出てきたグルーチョやハーポがナンセンスな言動を繰り返すうちに、だんだんとやみつきになっていった。またこいつか。

チコとハーポ
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戦艦バウンティ号の叛乱(1935年製作の映画)

3.6

ロードムービーならぬボヤージュムービー。18世紀末、英ポーツマス港〜タヒチ〜ピトケアン諸島までの戦艦バウンティ号の乗組員たちを描く。

むち打ちによる冷酷な艦員管理を曲げないブライ艦長(チャールズ・ロ
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ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

3.7

6年生となったハリー。魔法学校は7年制なので、最終学年の1年下となる。

成長したハリーと仲間たち。ジニーとの恋も展開する。

トム・リドルの少年期の姿が描かれ、次作への伏線となる。

ハリーはダンブ
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浮草物語(1934年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

"世は回り持ち"。浮草のように一つところにとどまることのない人生。

1934年。日本人は貧しく、堅気でない商売人も多かったのだろう。

その時代のひとつの"家族"を描き出す。

旅役者一座の座長喜八
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ドリーム(2016年製作の映画)

3.9

アポロによる月面着陸の礎となったマーキュリー計画(アメリカ初の有人地球周回軌道飛行)を舞台に、NASAで活躍した3人の黒人女性がモデルになっている。

歴史を作るのは、前例のないチャレンジとそれを理解
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.0

男女や夫婦の関係において、相手の欠点は愛すべき点。その世界に誰を入れるか。お互いの存在価値。それが愛情のすべて。

書籍を読むだけでは、一方通行。踏み出さなければ、相手との関係は築けない。

ロビン・
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或る夜の出来事(1934年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

FILMARKSを始めて古い映画を少しずつ観てきて、100年前の映画とは信じられない質の高い名作が数多くあった。

だけれども、どこか少し耐えながら寛容な気持ちで鑑賞していたものもそれなりにあったかも
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.6

"夢"は実際にこの目で見ることはできないが、夢を見ている時は本当に現実に起こっていると思っている。

実際にこの目で見ている景色が今までどこかで見たことがあるような気がすることがある。

この作品が言
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丹下左膳餘話 百萬兩の壺(1935年製作の映画)

4.2

江戸の人たちの口の悪さと心優しさ、また人間の滑稽さが魅力たっぷりに描かれている。

丹下左膳の、剣は強いが女子どもに弱いところ、口は悪いが心根は優しいところが魅力的。

風貌と相俟ったキャラクターは本
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グランド・ホテル(1932年製作の映画)

3.8

一見華やかに見えるグランド・ホテル。
だがそこに集まる人々は、それぞれに何らかの傷や悩みを抱え、それぞれの思惑が交錯する。

老若男女が集まるこの場所では、必ずドラマが発生する。

そして、夜が来て、
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マローナの素晴らしき旅/マロナの幻想的な物語り(2019年製作の映画)

3.6

犬は同じことが好き。人間は新しいことが好き。なるほど。だから人間は犬に癒やされるのか。

人間はふにゃふにゃ変わっていくし、さまざまな人間がいる。飼い主がどんどん変わる中で、マロナは冷静に人間たちを見
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ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん(2015年製作の映画)

3.7

北極点到達への人間の飽くなき挑戦を、探検家の祖父オルキンと孫娘サーシャのふたりの姿を通じて描く。

シンプルな描画ながら、自然の厳しさと、対峙する人間同士の極限状態がストレートに伝わってくる。

サー
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上海特急(1932年製作の映画)

3.6

30年ほど前、卒業旅行で中国に行った時、人の多さ、トロリーバスの乗り口に殺到する人の群れに圧倒された。

1930年前後というと、それからさらに60年ほど遡る。調べると、その頃の上海は"東洋のパリ"と
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民衆の敵(1931年製作の映画)

3.7

ギャング映画の走りと言われる本作だが、犯罪組織でのし上がっていく主人公トムは、家族やガールフレンドなど普通の人たちとのつながりの中で物語は進行していく。

だからこそ、目を背けたくなるようなトムの行為
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シマロン(1931年製作の映画)

3.6

西部開拓時代の単身赴任か。

現代は会社の命によるが、本作は夢に取り憑かれた男のもの。

夫婦それぞれの道を真っ直ぐに生き抜いた。お互いを心底愛し合いながら。

グレートランは、子供の運動会の場所取り
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M(1931年製作の映画)

3.8

警察が手を尽くして調べても尻尾もつかめなかった犯人の手がかりが、盲目の風船売りの老人によって明らかになるくだりは思わず身を乗り出した。

市民の恐怖が、犯人捕縛の前と後とそれぞれ効果的に描かれる。
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陽気な中尉さん(1931年製作の映画)

4.0

何の変哲もない三角関係ドラマのように見えて、レビューや解説を見るとなるほどと思わされるところ多数。
それだけまだルビッチ・タッチを解せるレベルに達していないということか。

クローデット・コルベールの
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自由を我等に(1931年製作の映画)

4.2

いいですね。昔からの仲間って。
一瞬であの時に戻れる。
忘れてた、あの頃の感覚。
喋り方まであの時に戻る。

主人公のふたりを、終始ニンマリしながら見ていた。

変わりゆくもの(富、名声など)と
変わ
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モロッコ(1930年製作の映画)

3.7

女たらしの兵士ゲイリー・クーパーと酒場のシンガーマレーネ・ディートリッヒの掛け合いが見どころたっぷりだった。

掴みどころのないマレーネ・ディートリッヒは、何をしでかすかわからない。何かを思い詰めたよ
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戦場よさらば(1932年製作の映画)

3.6

原作ヘミングウェイ「武器よさらば」読後に視聴。新潮文庫540ページをコンパクトにまとめた90分。

結末を知りながらの視聴だったが、キャサリンの心の優しさやフレドリックのキャサリンを想う胸の痛みが十分
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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年製作の映画)

3.6

ハリー、魔法学校5年生の15歳。
本作で、自分の確固たる考えのもと、立ち上がる。ハリーを応援する仲間たちとともに、ダンブルドア軍団を結成する。

だがまだ大人の世界の入り口に立ったところ。自分の力だけ
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ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

3.7

ハリーは、魔法学校4年生の14歳。いろんな面で難しい年頃。嫉妬や異性への意識、素直になれなかったりもする。
そんな中でも、ハリーは、優しさを周りに与えながら、戦い抜いていく。

舞踏会シーン。ドレスア
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ハスラー(1961年製作の映画)

3.6

30数年前、高校の友人と観た『スティング』で、そのかっこよさがずっと記憶に残っている。永遠の憧れというものなのだろう。

これを観るまで『ハスラー2』を観てはいけないと思い、やっと観ることができた。
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

3.6

人と人とのつながりが希薄だと言われている東京という街は、多様性に富んだ、また様々な事情を抱えた人で溢れている。

そんな中で、親子や家族の絆、支える愛がしっかりと忘れられることなく存在していることを見
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何が彼女をそうさせたか(1930年製作の映画)

3.6

1920年代。今から100年前、世界は戦争が当たり前の時代だった。関東大震災や世界恐慌が起こり、不安定な時代。

人々に不安や不満が溜まっていき、映画にも世相が現れていたように思う。

純朴な少女が世
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

4.2

はじめて言われた“アイシテル”は、受け身としての言葉。まずは、これを自動手記人形として他人の様々な心の触れ合いを通じて理解し始めたアニメ作品。

“武器”として戦った戦争が終わり、やっと自ら“生き”始
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愛と追憶の日々(1983年製作の映画)

3.6

母と娘というのは、どこか合わないものがあるもの。それでも通じ合うものがあるのは女性の羨むべき特質のような気がする。

シャーリー・マクレーンとデブラ・ウィンガーが演じる母娘が、互いに自分のことのように
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ブロードウェイ・メロディー(1929年製作の映画)

3.6

サイレントにはサイレントの良さがあり、トーキーにはトーキーの良さがある。

トーキーなら、セリフの応酬、感情の爆発など、サイレントだとすべてを字幕にするわけにもいかないところを、耳からストレートに伝わ
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ラ・ブーム(1980年製作の映画)

3.6

同年代の憧れの存在のデビュー作として、終始温かい気持ちで微笑ましく観ることができた。

透明感があって、演技も揺れ動く十代の女の子の気持ちをよく表している一方で、素直さ、純朴さが自然に表現されていた。
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