よどるふ

朗かに歩めのよどるふのレビュー・感想・評価

朗かに歩め(1930年製作の映画)
-
序盤のスリが20人くらいから追われているシーンはコメディタッチなのだけれど、そこから捻りのある展開を入れて、作品のトーンをキュッと引き締める手つきが上手い。男ふたりを主役に据えるのは監督の過去作にも通ずるが、こちらは群像劇的な描き方になっている。

「運転していた車での事故がきっかけで女性と出会う」シチュエーションは、まんま『和製喧嘩友達』。主人公の男のダメさの表現としては、これまでの監督作品だと「単純に性格に難あり」だったが、今作は職がヤクザというバリエーション。ラストは意外なほどストレートな締め方だった。
よどるふ

よどるふ