よどるふさんの映画レビュー・感想・評価

よどるふ

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映画(456)
ドラマ(2)

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.0

これは自分が破裂音を苦手としているせいもあるのだけれど、IMAXシアターに響く明朗快活な「うまい!」の連呼で耳が痛くなり、序盤の時点で居心地の悪さがピークに達した。常時、不意の大音量を警戒しながら観る>>続きを読む

幕あい(2019年製作の映画)

4.0

第11回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル短編作品。冒頭のマイベスト『ワイルド・スピード』談義から始まり、目当ての映画ではない作品に釘付けになった彼が好きだと言っていた作品とラストカットが重なる>>続きを読む

アクエリアス(2016年製作の映画)

3.6

マンションの前に数人の男たちがいる。カメラは主人公の部屋の内側に在りながら、男たちが主人公の住む2階にある部屋の扉の前まで移動してくるのに合わせて、「窓→部屋の床→扉」へと向きを変えていく。この“侵食>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

3.7

エヴァの射出。見知らぬ天井。寝ながら見上げる青空。眼下の都市と地下の基地。エスカレーターとエレベーターによる移動。そして訪れる“天(地)を貫いてくる敵”。全体に張り巡らされる“縦”のイメージ。

広大
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

3.8

持ち前の勝負師気質に歯止めがかからなくなった時の両津勘吉を思わせる宝石商の男。自分に都合が悪くなれば言葉数は自然と多くなり、「あ、これは駄目だ」と視聴のセッティングを途中から〈字幕〉から〈吹替〉に切り>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

3.9

「“今”を切り取る」というよりも「今(=ドローン)“で”切り取る」風景。映っている内容も大事だが、その手法に意識が向く。ラストは浮遊する俯瞰視点の持ち主の“肉眼”に着地するのだけれど、あの映像の狭まり>>続きを読む

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.2

列車という限定された空間におけるストーリーテリングのアイディアが冴えていた前作と異なるオープンな舞台。“娯楽”として扱われることで、恐怖の対象ではなくなったゾンビ。損なわれた部分以外の美点を見つけるの>>続きを読む

EXIT(2019年製作の映画)

3.6

これだけ「扉に鍵がかかっていること」が危機的状況から逃れるための障害として機能していると逆に新鮮。建ち並ぶビル群が“視える”毒ガスの脅威を映えさせる。“危機に瀕する者を見守る人々”の描き込みがスマート>>続きを読む

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

3.7

原作未読。実写映画版未見。予告編を観た時点からキャラクターデザインが素晴らしいと感じていたジョゼだけれど、劇中でのさまざまな表情や髪型の変化、演じられた清原果耶さんの声も加わり、ますます魅力的に感じら>>続きを読む

ジャック&クロックハート 鳩時計の心臓をもつ少年(2013年製作の映画)

4.8

冒頭の「触れたものを瞬間的に凍らせる冷気から逃げる鳥」のアニメーションに早くも心を掴まれる。そんな“冷気の可視化”を始めとした“観て楽しい”アニメーションの快楽が全編に渡って詰め込まれている。

ミュ
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囚われた国家(2019年製作の映画)

3.6

全篇を覆う薄汚れた色合いが好みな侵略SF。レジスタンスたちが一斉に動き出す“合図”の連鎖が見ていて気持ちいい。監視されている状況の中、いかに相手にバレずに事を進めるかのサスペンス部分には、同じ侵略SF>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.7

初顔合わせの人物が、一度もこちらを振り返らずに海が見える崖まで歩いて行ってしまう。カメラは“追われる者”を背後から、“追う者”を正面から捉える。この奇妙な“振り返らない”シークエンスが映画が終わる頃に>>続きを読む

劇場版ポケットモンスター ココ(2020年製作の映画)

3.3

アニポケ観るの自体かなり久しぶりだったのだけれど、サトシもピカチュウもロケット団も相変わらずだったので問題は無し。ロケット団は暗躍に徹していて、ニャースを観客向けの通訳とはしなかった点に作り手の意志を>>続きを読む

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.5

現実と見紛うばかりの“生の世界”と、シンプルで記号的な“魂の世界”を描き分けるピクサーアニメーションの高い技術力が物語のテーマと密接に結びついた一作。ふたつの世界それぞれを描く分量と構成、それらの世界>>続きを読む

ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!(2020年製作の映画)

3.6

ビルのシャツに付いている絵柄のことを途中までずっと汗染みだと勘違いしていた(上着も脱いで腰に巻いてるから暑いのかと)。“未来”を表現するCGのルックの安っぽさから感じる製作の注力の偏りに前向きな脱力。>>続きを読む

盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~(2018年製作の映画)

3.6

こういう作品を観ると、“予断”や“頭の中にあるジャンル的な評価基準”が作品を楽しむ上でいかに邪魔なものであるかを痛感する。この映画の開始30分くらいを退屈に感じたのは、“ジャンル”に囚われた自分のせい>>続きを読む

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.5

カルチャーギャップをギャグとして扱った作品を多く観て(読んで)きた身からすると「カルチャーギャップを作中で”ギャグ”にせずに作品を作るとこうなる」実験を見せられた感じ。テーマや結論は「既視感がある」以>>続きを読む

ルース・エドガー(2019年製作の映画)

4.2

自分が他人に抱いている“人物像”は、その他人が内包しているものではなく、自分の中にあるものなのではないか? と問いかけられているような映画だった。だからこそ作り手は「真意や真実を明示すること」を最終的>>続きを読む

初恋(2020年製作の映画)

4.4

小西桜子さん演じるモニカが見る“幻覚の男”が、怖くも可笑しくも描かれる自在さが好き。あのアニメーションもその“自在さ”のバリエーションのひとつだと受け取った。染谷将太さんはキービジュアルから、映画内で>>続きを読む

赤穂浪士 天の巻・地の巻(1956年製作の映画)

3.5

いわゆる“忠臣蔵”を扱った物語にまともに触れるのはこれが初めて。切腹に向かう浅野内匠頭と、桜の木の影から出てきて目に涙を浮かべて口元を震わせながら見送る家臣・片岡源五右衛門を少し離れた位置から捉える画>>続きを読む

サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)

3.6

シチュエーションや物語の着地の方向は見慣れたものでも、“カセットテープ”というアイテムを中心に据えることで、作品として引き締まった印象を受ける。映像による「起こっている事態」の“分からせ力”が高いので>>続きを読む

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

3.8

閉め切った部屋に漏れる光、ダイニングテーブルに落ちる光、廊下の奥の半空きの扉から入り込む光。『デンジャラス・プリズン』と続けて観ると、「画面の中にどう光をカッコ良く置くか?」をザラー監督は常に考えてい>>続きを読む

本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

4.4

原作未読。TVドラマ版未見。森崎ウィンさんが演じる辻と、彼を取り巻く女性たちの人物造形の描き込みが見事で、その状況が望んでいたものではなく、「気づいていたらこうなっていた」ことも容易に察することができ>>続きを読む

アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.5

夏の終わりが近づく季節のスリープオーバー(お泊まり会)を描いた青春群像劇。一夜という特別な時間を“永遠に続くような長さ”と“何かを成し遂げるには足りない短さ”の両面から描き出そうとしている作品だと感じ>>続きを読む

ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒(2019年製作の映画)

3.6

開幕の“足跡”から、「“足”にまつわるイメージを連続させていく映画」だった。足跡の化石、脚へのズームイン。歴代の探検家を描いた絵も、映されるのは顔ではなく“脚”であるし、悪役は地球儀を“足蹴”にする。>>続きを読む

WAR ウォー!!(2019年製作の映画)

3.6

「この悪役が許せない!」2020年ベスト

物語の時系列を入れ替えることで“Why”の謎を冒頭で生み出し、その“Why”の解答と同時にキャラクターの描き込みを「過去パートで行う」ことによって、作中で流
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

3.6

喪失感、幸福、現在の視点から見た“避けられない過去”を、わずか12分のアニメーションによって観る者へと伝える。内容をまったく知らずに不意打ちを食らうのがベストな鑑賞法だと思うが、先に待ち受けるものを知>>続きを読む

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