どこに異常なものが映り込んでいるかを“探す”という能動的な鑑賞を要求される映像が多い中、「エレベーター」の怪異が長くハッキリ映り込んでいる映像はまた別の面白さがある。こんなに見えてていいんですか⁉︎ >>続きを読む
第二次世界大戦中のロンドン大空襲を背景に、母親とその息子の絆を描いた作品。
炎に包まれる建物を消火するべく消防隊がホースを用意するも、水の勢いが強いために消防士の手からホースが離れ、まるで龍のごとく>>続きを読む
妻に先立たれた夫が後妻を迎えるべくパーティーで出会った女性たちに片っぱしから結婚を申し込んでは断られる話。そこに愛はなく、あくまで結婚という“状態”にとらわれ、いかにも「結婚してやるんだぞ」と言わんば>>続きを読む
心霊映像(幽霊)が来ると思って身構えていたら、別の角度のとんでもないものが急に映る「下水道」のインパクトが強い。
「廃村」は、ビデオに入っていた謎の声そのものよりも、その廃村を投稿者とスタッフが巡り歩く時間がなんとも良い。
ひとり舞台の映像化作品であることや、本編の前に作品のスタッフとキャストのインタビュー映像が流れるなど、「ナショナル・シアター・ライブ」という企画の作品を観ること自体が初めてだったので、かなり新鮮な体験>>続きを読む
主演はMCU版『スパイダーマン』でピーター・パーカー(スパイダーマン)を演じたトム・ホランド。「プロローグ」と題された序盤で示唆される「主人公の破滅までの道のり」を懇切丁寧に描く。途中の戦争シーンが象>>続きを読む
1928年公開のサイレント映画。とうぜん音も声もないだけに、女優の表情によって場の空気の変化を伝える語り口がいまの時代に観ると新鮮。テーブルクロスで画面を覆ってカットを切り替えたり、カメラを揺らして船>>続きを読む
いまの目から見ると、パワーハラスメントが横行している職場の劣悪さもさることながら、それを耐え忍ぼうとする主人公のメンタリティーにピンとこない。権力を振りかざしている会社のトップの下についている人たちも>>続きを読む
遊園地の見せ物古屋でボクシングをしている男とその恋人(見せ物古屋のチケット売り)である女性の元にプロボクサーの男が現れる。プロボクサーの男が女に懸想をして女の心も揺れ動くのだが、女性の恋人であるアマチ>>続きを読む
前作『グラディエーター』から実に24年ぶりの続編である本作は、かなりストレートな前作からの繋がりを持たせつつ、主要な登場人物たちの思惑が交錯する群像劇となっている。前作よりもプロットが複雑化した……と>>続きを読む
ラストシーンの話から始めるが、主人公のマクシムスが死に際に殺された自分の妻と子の幻覚を見るところが、藤田和日郎『うしおととら』のクライマックスにおける鏢の散り際とまったく同じだった。いまさらながらの気>>続きを読む
テレビを観ていた少年が突如として倒れるこれまでとは毛色の違った怖さを描く「光るテレビ」が出色。作中では具体的な固有名詞は出していないが、1997年に放映されたアニメ『ポケットモンスター』を観ていた視聴>>続きを読む
元のバージョンより50分ほど長い3時間26分のディレクターズカット版。ディレクターズカット版を観て……というよりかは改めて本作を観ての感想になってしまうが、序盤こそ“戦時以外の時間”を描くなかで時おり>>続きを読む
「男とは」、「女とは」というダイアローグにまとわりついている古臭さが、何かが起こるまでの段取りの長いプロットにおいて際立っているので、それを気にしながら観ているぶん、やや退屈に感じた。特殊な殺人アイテ>>続きを読む
『オールド』、『ノック 終末の訪問者』と、近年のシャマラン監督作品に共通しているのは、なんらかの閉鎖空間に意図せず閉じ込められた人物(たち)が、そこから脱出を試みるアクションをストーリーの推進力に据え>>続きを読む
尺は12分ほどなので、短編というよりかは掌編と呼ぶべきだろう。3つの短編からなる同監督の『憐れみの3章』を観て、そのあとに長編の『籠の中の乙女』、『ロブスター』、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セ>>続きを読む
不意に暴力(自傷を含む)が表出する瞬間、その直前の行動が、およそ暴力を連想させない類のものなので、こちらの心構えができていないぶん、当該のシーンでは思わず身体を竦めた。動物が痛めつけられる描写を含める>>続きを読む