ほおづき

ミスミソウのほおづきのレビュー・感想・評価

ミスミソウ(2017年製作の映画)
3.5
あぁ・・なんかもの凄くおしい映画・・・
おしいというか、、映画としてはひどいんだけど。。。
なんでこういう邦画ってもっと丁寧に作ってくれないんだろう・・・って思った作品。


都会から田舎に転校していじめにあっている主人公の女の子が、両親の死をきっかけに復讐を開始するという超能力使わない『キャリー』なおはなし。

なんだけど・・・
いくら閉鎖的で娯楽のない田舎だったとしても、こんなに残酷ないじめが起きる?っていうくらい異常な惨状が繰り広げられた挙句に、さすがに子供がそんなボロボロになって帰宅したら気づくどころの騒ぎじゃないでしょう・・・
っていうツッコミ満載な世界観。
学校職員も警察もまるで機能してないけど
親も親の義務果たしてなくて笑う。


とにかく設定と演出と演技とセリフがズサン過ぎて作品として成立してないんだけど、、、家族を無くして感情を無くした主人公が復讐を開始する様が、何を考えてるかわからない山田杏奈さんの冷ややかな表情と相まってカッコいい。しかも超能力を使わないでっていう展開は中二病全開でかなり胸熱w
雪国の真っ白い世界に赤いピーコートと鮮血の対比もアーティスティックで美しい・・・

その設定はすごくよかったんだけどなぁ・・・・
なんか・・・
こんな小さな村落に、シリアルキラーみたいな子供がこんなにたくさんいる?どんな村だこれwっていう安っぽい終盤の展開と、主人公が覚醒してからの心情変化がブレブレで行動に説得力がまるでなくってゲンナリ・・・


超能力使わない『キャリー』な展開にとどめておいたほうがよかったのに・・・蛇足すぎる。
これ実写だと妙にリアリティ出て設定の穴が気になるから、アニメで作り直したほうが良い作品になる気がした。