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スリー・ビルボードのyokoのレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
4.5
主人公がノマドランドの人なのであのキリッした表情、スタイルはおそらく徹底抗戦!陰鬱なストーリーですら逆に彼女が主役なら世間や警察クソ社会からへこたれないという安心感がある。

嫌な感じダダ漏れでいい感じだったのに父親の愛人がいかにもなコメディっぽい演技をしだしたのが残念。しかしディクソン母のナチュラル糞で相殺だ!あれは良い糞だ!!

神父に説教する場面で仲間の罪を見過ごすことは同罪、プロミシングヤングウーマンにもこの説定が効いてくるが、結構唐突にこのセリフと神父が出てくる感じがする。実行者に加えて傍観者はどこまで加害か?をかなり意識してると思われる。

ミスティックリバーのショーンペン、プロミシングヤングウーマンのキャリーマリガンの狂気に比べミルドレッドの火炎瓶なんかはこの際はご愛嬌で可愛いもんだ!!アリバイ作りで小人とデートもするぜ!としてもこの二人のように間違った断罪をしないことができるのか?がテーマ。最後のやつが犯人か犯人でないかはあまり重要ではない。自分が先に進むため真実を見ずにイニシエーションとして殺すか、女性達のために意識高い系虐殺天使として辻斬りを繰り返すか、または、、、

やはり重要なのは中盤でアレする人のラブ感が終盤まで効いているのがミスティックリバーみたいな鬱映画と違うところだろう。ラブ満載だが偽善に見えないところが役者の演技と、役の置かれてる設定の妙あろう。結末は車中の二人が決めるのだが、ラブ感あふるるラブレターが効いてるうちは狂気には染まらなそうだ。
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