疲れるけど俳優陣の演技に痺れる。骨太な人間ドラマだった。
アメリカ南部の片田舎。犯人捜しのミステリー要素はあくまで舞台装置で、次々と引き起こされる人間たちの感情のぶつかり合いが見どころ。
登場人物は誰もがクズだったり煮え切らない側面を持ち、同時に同情できる境遇や罪の意識、善意も持っている。
見ている側も、ゾッとしたり思わず笑ってしまったり、感情の変化が目まぐるしい。
この持ち上げて落とされる感覚は、ドラマのブレイキング・バッドや韓国映画の殺人の追憶を見たときと似てる。報われないが絶望だけでもない。
やがて憎しみ合うばかりだった2人の関係に変化が現れた。彼らを突き動かすのは怒りだけではなくなった。
連ドラで続きを見てみたい。けど、ここで終わりが一番いいのかな。
見る側の気の持ちようでいくらでも感想の変わりそうな作品。
オレンジジュースで乾杯。