大きな権力や体制、偏見差別や憎悪、傍観者なんかに対して大きい声をあげた時の不条理やそれに伴う労力や恐怖、そしてなにより正義や愛の裏返しって怖いな、、、行き過ぎた愛、行き違えた愛、思うが余りに、出てくる人物ほぼ全てこれに当てはまる。
3枚の看板も家から出て向かう時は真っ黒な鉄むき出しの裏しか映らんのよね、世間に対する主人公の表れと言うか。
ラストもユルイ音楽で惑わされるけどまるで物色するかのような、視点変えれば娘を殺した犯人と同類かのような感じ、なんというか目的は違えど行動が同じ？で音楽ってやっぱ凄いと思ったのと、これこそ漫画にはない映画の醍醐味の一つで音楽を効果的に使った演出だなと感じた。
ともすればスプラッターブラックコメディや普通の主人公バンザイの復讐劇なりそうな所を演技と秀逸なストーリーと随所に散りばめられたメッセージ性で多面的な深い映画になってる。
砂の多い国ってのもあの戦争に対しての皮肉かな？
