シオ

ガーンジー島の読書会の秘密のシオのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

【口の悪さ全開】
少女マンガヒロイン補正全開。
自分がやられて嫌なことも自分がやる分にはOK!プライバシー何それ?何故ならば可愛ければ全てよし!!
登場人物の描き方にその背景の人生が感じられなかった時点でちょっとな…こういう展開をする作品としては致命的だったと思う。

それにしても「自分を愛してくれる男を選ぶより、自分が愛する男を選ぶ」のが女の自立の見せ方になってるの、辟易する。それをラストにしてるのが余計に呆れる。
別に主人公流されタイプじゃないし。勝手に決めて旅立つし約束忘れるし、十分別の「女性の自立」の見せ方する余裕あったのにあれかい。
主人公との距離が近い男性編集者が同性愛者であったという設定の浮きっぷりといい、異性愛主義者がPC気にしながら作ったらこうなるのかなと、意地の悪い目で見てしまった。

さらに言ってしまうと、マーク(振られる婚約者)がジュリエット(主人公)の欺瞞と偽悪者面真っ向から暴いてくれててめちゃくちゃ胸がすっとした。何泣いてんだジュリエット、自分かわいそうも大概にして。溝の水ロックで飲ませるぞ。
それでいて別れ際にキスを一つ落としていくマーク。マークの株だけが上がって終わった。

折角の「読書会の秘密」をめぐる物語ももう少し深みを持って描けたら良かったのだろうけど、それもなんとも言えず。わかりやすいところで言えば密告屋の話はっきり不要だったと感じられるあたり、バランスの悪さが目立った。
エリザベスの物語をもっと観たかったよ、私は。
シオ

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