ブリグズビー・ベアのねぎのネタバレレビュー・内容・結末

良いものを見させていただきました……すごくイノセントな映画だった。
物語の設定が斬新だけど、だからこそ主人公の動機が自然だし、主人公の無垢さに心打たれる。
異なる「普通」、異なる「愛」を否定されつつも、どちらも間違いなく真実だという構成も素敵。

世界が上手くいきすぎるという嫌いはあるが、世界に戸惑う主人公に哀れみを抱く中で、彼の純粋さを観ていくうちに、彼に不幸が訪れないようにと願ってしまう。
直接的な表現はなく、ただ「ブリグズビー・ベア」という演劇を中心に、愛、人との関わり、成長、前に進むことを見事に描ききってるのが素晴らしい。

「悲しいですね。大切なことをやらないなんて」が名台詞すぎる…
新しい切り口から始まり、観客に希望と祈りを持たせ、そしてその願望をこの上なく満たす、良い映画だった。