なんとなく展開は読めてしまうものの、見どころのある作品。
1人7役を演じるという興味深い設定。
正直なところ演技分けがどうこうと言うよりは、化粧が大変そうだなという印象しかない。
普通の映画だと絶体絶命の場面では救援やとっさの機転で切り抜ける。
しかし今作はゲームだと7つライフがあるような状態なので、割とあっさり死ぬところに意外性がある。
ウィレム・デフォーは冒頭しか登場しないものの、物語全体のテーマに深みを与えている。
妹達を犠牲にするマンデーの行動はどんなに自分勝手でも、祖父が孫娘を生かすためには手段を選ばなかったように、子どもへの愛情の結果なのである。
ウィレム・デフォーだったら孫娘のために自分の耳を切り取ったりするだろうし、もし他の人だったら説得力は皆無だっただろう。
音楽はノーラン作品のハンス・ジマーに似ていて必要以上にかっこいい。