ノラネコの呑んで観るシネマ

ワンダーウーマン 1984のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)
4.7
ヴィランがトランプ過ぎて笑った。
なるほどこれ本来6月公開予定だったから、大統領選挙にぶつける気満々の作品だったのね。
本作のトランプもどきは、いわば「アラジン」のジーニーの邪悪バージョン。
人々の願いを一つだけ叶え、かわりに一番大切なものを奪う。
当然、相反する願いも沢山ある訳で、トランプもどきが願いを叶え力を得るほど世界はカオスに。
ダイアナも、本当に取り戻したかったあることを願ってしまい、スーパーパワーを失ってしまう。
しかしそうして手に入れた望みは、所詮魔法が作り出す虚像。フェイクに過ぎない。
要するに、四年前プアホワイトの願いを叶えるといって当選したトランプに「アンタはインチキを餌にする詐欺師だ」と言ってるワケ。
フェイクが世界を滅ぼす前に、全てを元に戻すには、皆が「願いをキャンセルする」しかない。
前作同様にラブストーリーが隠し味になってるのだが、この設定が効いてくる。
この美しい世界を守るため、ダイアナが下す悲しすぎる決断が切ない。
ガル・ガドットはめっちゃカッコいいし、サスケみたいな冒頭から、ヒーロー活劇としての見せ場は満載。
安定の面白さは、問題児の多いDCEUの優等生。
10年代、80年代ときて、次あたりはいよいよ現代かな。
ブログ記事:
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