もやマン

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのもやマンのレビュー・感想・評価

4.1
【ダニエルクレイグ版 完結編】
久しぶりに号泣した。
号泣したらもう好きな映画になってしまう。

愛に溢れた映画だった。

周りの人物、特にボンドガール(今はボンドウーマン?)と呼ばれるヒロインたちが犠牲になることで物語が成立する映画は、時代がそれを受けつけなくなってきているからこそ、この映画には面白さとは別の価値があると思う。
たしかにボンドというキャラクターが変わってしまった可能性もあるダニエルクレイグ版ではあったが、個人的にはこれでいいと思う。昔のようなボンドは時代的にもう描けないよね。

ラストについては、もっと違う展開を希望してたけど、いろんな人を犠牲にしてきた過去や、今までの007シリーズのことを考えると、過去を燃やすという表現を使った製作側のこの選択は理解できる。(納得はできない)
ただ、今後ダニエルクレイグ版を軽い気持ちで見返せなくなるね……


今回のヴィランについて、最初は能面の男がスペクターを超える存在になれるのか不安だった。
全てを裏で操ってる組織スペクターのさらにその上をいけるのだろうかと。
感想としては正直、今回の敵は完結編にふさわしいとは言えない器だなと思った。スペクターを倒したいのはわかったけど、倒した後、映画後半の展開の動機がいまいち理解できない。まあ、能面被ってた理由もわからんし、目的や意味を明かさない系のヴィランなんだろうね。
ただ、彼の武器については、スペクターを超える“邪悪”を考えたらこうなるんだな、と納得したし、今の僕らの世界を苦しめてるのも似たような存在であり、改めていま現実で起きてることは本当に恐ろしい事態なんだなと再認識した。映画と現実がリンクしたのは偶然なのだろうか?脚本執筆はさすがにパンデミック前だよなー。


アバンタイトルのアクションについては、今作もカッコ良かったし、音響も映像も最高だった。
ただ、アバンタイトルの最後、駅での別れは、物語を進めるために必要なのかもしれないが、マドレーヌを思うと辛かったなあ。ボンドがマドレーヌを疑って一方的に別れたけど、マドレーヌ絶対違うよボンドのことラブじゃん!って見てて思った。こういう展開にしたいなら疑われそうな伏線張っとけよと思えるくらいに、怪しさが皆無だった。
すぐ絶交する小学生みたいなボンドだったわ。


CIAのフィリックスは、映画最初の号泣ポイントだった。フィリックスがボンドに向かって「俺たちは最高の仕事を選んだな」みたいなこと言って力尽きるシーンで、ギャン泣きした。涙止まんなかった。ラストより泣いた。こいつら、なんやかんや言いながら自分の仕事が大好きで、誇りに思ってるんだな😭


Mについて、なにかとボンドと対立していた彼が、自分の間違いを認めボンドを頼る、という構図が最高で、さらにはボンドがMI6の全員から信頼され、愛されているという事実は、改めて感動できるものだった。


走り回って、ボロボロで、それでも、愛するもののために戦い続ける。
タイトル回収ですよね。
ボンドを思い返して泣けます。

ラストの展開を途中で読めた人が割といたみたいだけど、全然読めなかった笑笑


007エンドゲームではあるけど、有終の美を飾ったってことで、いいね?