ブラックユーモアホフマン

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

3.7
ん〜?まあまあだったな。期待しすぎたかなあ。

あんまり脚本が良くねえですね。シリーズの総決算としてはあまり上手くいってなかった気が。

ヴェスパーがいて、ミスター・ホワイトがいて、ブロフェルドがいて、マドレーヌがいて、そこにまたサフィンも加わって、って複雑な人間関係をちゃんと精算して綺麗なエンディングを迎えて欲しかったんだけど、別に複雑なままだったな?みたいな笑

ラミ・マレック演じるサフィンて悪役が魅力的でない。なかなかその姿を現さないのはいいのだけど、いざ出てきたと思っても大して活躍しないし、そもそも何が目的でボンドとどう繋がりがあるのか分からない。シリーズ最終作の悪役にしては薄い。

中盤、ずーっとセリフでストーリーの背景を説明するところが続く割にはあんまりスッキリ理解はできない。

アクションシーンにもそこまで興奮できず、デイミアン・チャゼル組出身のリヌス・サンドグレンの撮影もまあ普通。

ところどころいいとこはあった。特にユーモアの部分。これはもしかしたら脚本に参加してるフィービー・ウォーラー=ブリッジの功績かもしれない。

フクナガ監督のフィルモグラフィ的には、キューバのシーンは『ビースト・オブ・ノー・ネーション』っぽかったなーとか、終盤の長回しアクションは「TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ」っぽかったなーとか、今までの経験をフルに活かしてる感じがした、んだけどねー。

あ、冒頭テレビで流れてたのが『ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ!』でしたね!そのチョイスは最高!!

【一番好きなシーン】
・船の中で真正面に切り返した時のアッシュの笑顔。
・最後、ボンドとボートに乗った2人の切り返し。