shimakan

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのshimakanのレビュー・感想・評価

4.4
リバイバルで再観賞。
OPの能面男の襲撃場面から独特の世界観に没入させてくれる。冒頭で展開される爆発、逃亡劇、からのカーチェイスという完璧なくだりに圧倒される。それに続くOPの出来も素晴らしい。billie eilishの楽曲とセンス抜群映像のマッチ度が凄まじい。キューバでのアクションも圧巻。今作では主にボンドの愛についての物語であり、終盤に向かうにつれてどんどん急展開になっていく。ラスボスのサフィンとの会話シーンで畳が使われていたりと監督の日本センスが垣間見られる。


そしてなんといってもネタバレにはなるが、ラストシーンは本当に悲しい。でもダニエル・クレイグが演じてきたボンドに一つの終止符がここで打たれた。マドレーヌが娘の目について言う場面。ボンドが『青い目だ 僕の目だ』と明かすシーン。流石に涙腺が耐えきれなかった。自分が観たのは前作スペクターのみだけど、ジェームズ・ボンドとして、ダニエル・クレイグとして007の最期を飾る言葉で本当に凄まじかった。終わってしまうのは寂しいけどこの作品が来世に語り継がれていくことは間違いない。スパイ映画の中でも屈指の大傑作。
shimakan

shimakan