はじまってから瀬々監督の作る作品は決して逃れることのできない長い答えのない問いかけだと気づく。誰も幸せにはなれない罪とはなにか?何が罪か?罪を犯した人間は幸せになれないのか?なっても追いかけられるのか?家族は?友人は?ぼんぼん投げ込まれる問いかけと、村上淳・佐藤浩市・忍成修吾の瀬々常連組のジワッとした演技。思い出すヘヴンズストーリーの感覚。瀬々や…瀬々や…。と魘されるような2時間強。
瑛太のへらへらって笑い方も、目の奥の光がない感情の読めない表情も、生田斗真の世の中に疲れたくたっとした佇まいも、何を信じて、何を愛して、何を生きていく糧にすればいいんだろう。それでも生きたい。この映画も生きてるからいま出会ったんだなあ。