むぶどん

コードギアス 反逆のルルーシュIII 皇道(おうどう)のむぶどんのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ひと月以上前に観たのですが、書くのに時間がかかったので。TVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』全50話を劇場3部作でまとめた総集編、ついに最終章。R2の17話から25話、さらに続編に繋がる新規カットがいくつか追加されている。前作を観てからやっとTV版に手をつけたのだけども、熱中してしまっていつの間にか全話観終わっていた……という有り様。ほんと面白かった……前作の急ぎっぷりも肌で実感できたし、特に今作は初見で行ったらあまりの超展開に脳がおかしくなっていたと思うので先に展開知っておいてよかった。特にゼロレクイエムのあたりとか、リアルタイム視聴者は気が気じゃなかったのでは……
毎度毎度TV版の主題歌を劇場音響で聴ける喜び。FLOWの2曲は本当にコードギアスにピッタリな歌だなあ。主題歌の「NE:ONE」はルルーシュを讃える歌とのことで、彼の最期を思うとじわっときてしまう良曲。「怖かったとは言えなくて」って歌詞がぶっ刺さるよなあ……。最終章だけあってバトルたくさん、相変わらず展開も常時ハイスピードでお腹いっぱい。特にモザイクカケラ挿入したラストバトルはエモエモ全開でアガったなぁ〜〜〜……ルルーシュとスザクのコンビ最高じゃ。ゼロレクイエムを完遂する実力と覚悟を持ち合わせているのはあの2人だけでしょ。シュナイゼルをはめるためのVTRも垂れ流しからチャンネル式に変わっていて(変わっていたはず)無理がなくてよかった。いくら旧知の関係でもさすがに会話の間隔を完全に把握しているのはおかしいと思っていたので……カレンは声にドスが効いてて怖さ倍増。大事なもの奪うマン討伐のくだり怖すぎるんじゃ。キルラキルだなあ……(ドス)
ギアスの総集編は他の中途半端なものと比べるとだいぶ流れが掴みやすいけれど(第2章は別)、新作に向けた改変絡みなどで一部気になるところも。特に、第2章でシャーリーが殺されなかった影響はけっこう大きかったですね……ナナリーもシャーリーも失って、そのうえ親にも裏切られて支えがすべてなくなったからこそ憎まれ役として死ぬ覚悟を決めた(ゼロレクイエム実行)のだから、シャーリーが死んでいないなかで決めるのはちょっと違うような。というかシャーリーは総集編3作通して出番めちゃくちゃカットされてるのね……星刻以上に割りを食ったキャラだろうなあ。生きてるのは嬉しいけども、新規カットを観るにルルーシュ復活に傾きそうなのが不安。総集編だと(個人的な感覚だけど)ルルーシュに対するシャーリーの行動がすでに恋人関係にあるような感じだったのでなおさら。でもたとえそうだったとしても、ジェレミアと一緒にいるのはどういう事なんだろうか。どちらかといえば新規カットでシャーリーと接触していたC.C.と一緒にいるのが自然なように思えるけども。計画を知っていたはずのジェレミアが、世界での役目を終えたルルーシュを復活させたがるかね。ジェレミアよかC.C.のほうがまだルルーシュを復活させる理由ありそう。ルルーシュ本人からジェレミアへの要望なんて事はさらにありえないし。あえて言うならナナリーを見守るため、とか?あと、ジェレミア関係だと「行け、仮面の騎士よ」カットが残念でした。それ以外はやっぱりイケメン。ギアスのキャラのなかで好感度が1番ぐっと上昇したのは間違いなく彼。ほんとかっこいい。オレンジくんと言われボコボコにされ改造され言語崩壊していた屈指のネタキャラぶりが嘘みたいだ。ロロについてはちょっとマイルドになった感覚。第2章でシャーリーが殺されなかったから、TV版よりロロの最期は響いたなー。「ナナリーを見つけ出して殺す」発言は普通にあったからちゃんとやべーやつなんだけどね。
コードギアスを知るきっかけになった総集編の完結作としては面白かったし、総集編全体もそれ単体で楽しめる作品に仕上がっていたのは良かった。けど、新作絡みの要素がなんかズレているような気がしてしまって、今のところ新作については期待というより不安を感じる……無理な展開にならないといいけども。てかそもそも新作は「TV版から地続き」みたいな説明されてたような?