硝子

悪魔祓い、聖なる儀式の硝子のレビュー・感想・評価

悪魔祓い、聖なる儀式(2016年製作の映画)
3.0
病や悩みで苦しんでいるとき、助けを求めたくなる気持ちは誰でもあるとおもいます。特に通常の方法(治療薬やカウンセリング等)では不十分な場合は。
ドキュメンタリーですが、状況説明のナレーションや字幕は特にありません。メインで取材を受けているカタルド神父は連日の疲労の為か常に険しい顔です。彼のいるシチリアの教会には毎日、悪魔祓い(映像内では除霊と呼ばれます)を希望する人々が殺到します。
人々が「自分は悪霊に取り憑かれている」と感じる理由は心身の不調・人間関係の問題・不慮の事故など様々です。息子の不登校など、そんなことまで悪魔のせいかと思う事例もあります。
何度か神父は繰り返し訪れる人に「家族全員の信仰心が足りないから除霊が効かない・悪魔が憑くのだ」と語ります。実際、教会に助けを求める人の中には神を信じているわけではないけど他に頼れる場所がないから通っている状況の人もいるようです。困った時の神頼みとも言いますが、たしかに普段信じていないものに祈っても辛い時の心の拠り所にはならないだろうな。とは思いました。
硝子

硝子