たむ

カオス・ウォーキングのたむのレビュー・感想・評価

カオス・ウォーキング(2021年製作の映画)
2.8
男だけ思った事がノイズとして出たり、視覚化されてしまう新世界での出来事を描くSFアクションです。
チャーリー・カウフマンさんが珍しく大作でシナリオを書いている、と聞いていたのですが、クレジットされておらず…。
一体何が!?

とはいえ、スパイダーマンことトム・ホランドさん、レイことデイジー・リドリーさんの若手注目株の共演は楽しみですし、マッツ・ミケルセンさんも出てれば、大丈夫だろう。
監督もアクションもSFもいけるダグ・リーマン監督、まぁ大丈夫でしょう。
と思った私が甘かった…。

設定が面白いですが、その設定が視覚化されて、展開を見ていくとあまりにも宗教色と現代の男尊女卑描写があからさま過ぎて、エンタメとしての面白さ、楽しさが抜け落ちてしまいました。
カウフマン脚本だったら、もっとおちゃらけた展開もあったでしょうし、哲学的にもなったでしょうし、煩悩の塊のヤバさもたくさんあったのではないかと思います。
人間の内面の葛藤の面白さをエロ・グロ・ナンセンスで描ききったでしょう。

設定のわりに主人公達が良い子過ぎたかもしれません。
思春期の煩悩、もっとえげつなくないかな?
心が見えちゃう系の映画、難しいですが、もっと感情はコントロールが出来ないものだと思うので、その面白さがあれば、感情的なリアリティが出てきたような気がしますね。
たむ

たむ