レインボー・リールと下北沢映画祭で観賞。ともすれば敬遠されがち、あるいはセクシャルな興味本位で描かれがちなテーマに、真正面から取り組んだ映画。
誰かを好きになることそれ自体を「ない」ことにされるのがどんなに辛いか。ましてやその相手からなら。それが痛いほど伝わってくる。
無責任に騒いだり面白がったりするのはいけないが、それを認めないのはもっと罪深いのかも。そういうことを高校生の等身大の会話を通じて極めて分かりやすく伝えてくれる良作。エンディングも今後の想像の余地があり、見終わったあと色々と考えさせられる。
余談だが、本作にロケ地協力でクレジットされている石橋夕帆監督は、中川監督のニューシネマワークショップでの盟友で、彼女の作品で主要キャストを務めた永瀬千裕、笠松将、堀春菜といった面々が本作でも好演している。作風の全く違う御二方の協力関係は興味深く、今後も注目したい。
