SatoshiFujiwara

あみこのSatoshiFujiwaraのレビュー・感想・評価

あみこ(2017年製作の映画)
4.0
映画はもはや大衆娯楽じゃないと1996年頃の蓮實重彦は言っていたけど、それは別にゴダールの映画が大衆娯楽じゃないって意味じゃなくてメディアの文脈が変質したってことだろう。「あんな女大衆文化じゃん」と吐き捨てるあみこはレディオヘッドを好むハイブロウ(死語)な少女だとマウントを取っていたにせよ、結局あみこが大好きなアオミ君はサンボマスター(笑)が好きなのであった。堂々と『狩人の夜』(てことはスパイク・リーでもある)や『シンプルメン』を引用する山中監督もまたそんなめんどくせえ自意識(ってのはつまり他人の意識のこと)に右往左往させられてるんだろうな。この痛さに共感(この言葉嫌いなんですが)しきり、したり顔であーだこーだ指摘するには好きすぎた本作でした。最初の方、学校の廊下であみこが歌う歌の妙な歌詞がやたら気になる。あとはスパゲッティ、あの違和感と気持ち悪さの快感は癖になりそう、また観たい。
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