サトゥルヌス

デイアンドナイトのサトゥルヌスのネタバレレビュー・内容・結末

デイアンドナイト(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

「善と悪はどこからやってくるのか、
そして私は今どちらにいるのだろうか」

「正しいとか正しくないとか、
善悪って結局数の論理なんだよ」

「明石にとって正しいって何?
「大切な人を守るってことかな」
「明石は守れたの?」

映画で出てくる上記のセリフが
本当に印象に残った。
永遠のテーマだと思う。

北村はそういう意味では自分の正義を
全うして死んだと思う。
一方明石は結局自分の正義が最後まで
分からず、ななとの面会時に口から出た、
「大切な人を守る」という正義も
中途半端に終わった気がした。

作品を通して感じたのは、
明石はずっとフワフワと人生を歩んで
しまっているということだった。
それは結局最後までそうだったと思う。


また、個人的に印象的だったのが、
施設で働く明石と夜に働く明石が交互に
対比として映されるシーン。
光と闇感あってよかった笑

あと、明石が三宅と対峙するシーン。
阿部進之介の鬼気迫る演技は凄かった。
「新聞記者」でもそうだが、田中哲司の
悪役は本当にリアルだ。

重イイ傑作。
「あぁ、映画を見たな」って感じ。