デイアンドナイトの作品情報・感想・評価

「デイアンドナイト」に投稿された感想・評価

miku

mikuの感想・評価

4.3
善と悪はどこからやってくるのか。なにが正しいのか、正義とはなんなのか。家族ってなに?どう想い合う事が家族なの?誰かの為に生きる、その人を守る為ならなんでもする。その境界線はどこなのだろうか。なぜこんなにも世界は理不尽で生きにくいのか。一度観ただけではなにも語れない早くDVDください。

この映画は余韻で夜道を5時間歩ける
ちょこ

ちょこの感想・評価

3.9
善と悪はどこからやってくるのか
法律による善悪と倫理観による善悪
正しいとはなんなのか、幸せとはなんなのかについて深く考えさせられた
辛くて心が苦しくなったシーンもあった
重く深い心に刺さる作品でした
ゆき

ゆきの感想・評価

3.9
分岐点

自殺した父。疎遠であった父の死に向かい合う中で、知られざる一面と新たな居場所を青年は見つけていく。

どこにいるのか。どちらにいるのか。
「正」としていたものを露骨なほどに裏返してみせる二面性の強調。
昼と夜の交差が加速するあたりから、ぐっと物語に色味が増した。
泥臭い町と人間関係、切り離せない多数決の「正」。
胸焼けするほどの、作り手の映画愛がヒシヒシ。
タイトルの出し方がとっても好みの一作でした。
四季が全く捉えられず、拓けたロケーションは日本じゃないみたい。
やり場のない感情は、演者さんに引き込まれきった良い敗北感。
主演・企画の阿部さんの下手くそな笑い方が素敵すぎて当分忘れられそうにない。
mm

mmの感想・評価

3.5
難しい部分もあったけど、作品の重みは伝わった。
そしてまさかの主人公の俳優さんと同じ映画館で観ていました。びっくり。。。
善と悪はどこから来るのだろうか。

最近観た「楽園」に通底する観念を感じた。何故、人は善や悪をなすのだろうか?どんな人間も悪に染まることはある。それを否定せず、ただただ向き合って生きていくしかない悲哀を描いているようだ。

「新聞記者」「青の帰り道」と藤井道人という映像作家を追ってきて、どうしても観たかった本作。近所のつたやんには無く、切歯扼腕、地団駄を踏んでいたところ、またしても大手柄のシブーヤ・アップリンク!!駅から遠いけど、いい仕事してます、ありがとう。

藤井監督のトーンは、この頃から確立されたのだろうか?どうにもならぬことへの、怒りと哀しみは、人間存在への優しさを伴っている。だから、心への訴求力がある。

善と悪はどこからも来はしない。それは、空気のように、はじめから存在している。
【メインテーマは言わぬが花】

善か悪かで決められることの方が世の中、少ないよね。残念だけど。大人になると特にそう。
映画の中で「人数の多い方が正義だ」みたいなセリフがあって、そのときはこっちも怒りのテンションで見てるから「んなわけないだろ!」と思ったんだけど、あとからよく考えれば実際には、合ってる間違ってる、ではなく「その通り」なんだよね。
どんなに自分がいいと思うことをしても、言っても、まわりがついて来なければそれまで。だから若者ならまだしも、この映画のなかのおっさんの直情径行には、共感したとしても同意はできない。息子も人数差を考えずに殴りかかったりして、あんた毎日何やってきたの、学習しなさいよ、と思ってしまった。
善と悪、みたいなことをセリフで言うのも蛇足だよね。見てればわかります。日記に書いてあってもいいけど、読み上げることはない。大丈夫、観客を信じて。
あと、あれだけ好き勝手やって、どこからも報復が来ないってのもすごい。阿部くんも安藤くんも、リアリティはともかくかっこいい。
というわけで、大きな主題にはやや不満が残るが、とにかく清原伽耶。やっぱり彼女はすごい。語っても、立ってるだけでも、笑っても泣いてもエモーショナル。最初に「三月のライオン」でみたときに、なんかすごい子が出てきたなーと思ったんだけど、あのときの15倍くらいすごい。
212
MaU

MaUの感想・評価

3.8
公開時逃してしまい、どうしても映画館で観たかった作品。限定リバイバルアフタートーク付き上映があり、こちらでやっと観賞。満足。

父の死をきっかけに郷里の秋田に戻る青年明石。父の死の真相を知り、遠因でもある三宅に怒りを覚える。そして、父ゆかりで知り合った男北村に仕事を手伝ってくれと頼まれ、その職場の養護施設で少女奈々にも出会い、明石の心が大きく揺さぶられていく… というストーリー。

山田孝之プロデュース作品が気になる、というのが本作を知るきっかけ。公開前にドラマ「dele」を見ていて作品も画もとても好みだったので、撮影も同じ今村氏だと認識してぜひと思っていた。にもかかわらず、忙殺されて公開の時に逃してしまい… その後、同じ藤井監督撮影今村氏の作品「新聞記者」を先に観ることになり、さらにこの作品もどうしても映画館で観たい、と思って狙っていた。念願かない映画館で観られて、結果、作品にも満足。

「善と悪はどこからやって来るのか」というのがテーマ。善と悪。昼と夜。雪の白と夜の黒。はっきりとした線引きはなく、人は誰でもどちらも持っている。完全なる善も、逆に悪も存在せず、それはいつも表裏一体で、どちらが出てくるか自分でもコントロールできない。誰かを思うがゆえに善が悪を内包してしまうこともある。そして自覚がない。善を貫いているはずが、悪に手を染め、それなのにどこか正当化するかのようにそれになじんでしまうこともある。人間の社会は不条理で、善だけを貫けない。みんな矛盾で正当化された都合のいい自分の善に寄り添って生きていて、それが他人からは悪であったりもするものだ。無機質にカラカラと高いところで回り続ける風車が象徴的に置かれていて、その下でもがいて右往左往する人との対比としてもとても印象的だった。話としては「空飛ぶタイヤ」にモチーフが似てしまったのがちょっと残念だったけど、展開は嫌いではないな。秋田の自然がとても作品に利いていて、この自然の中だからこそ根源的なことを人間が考えるのでは、とも思う。凍てつくような寒さが感じられる吐く息の白さが私の心には強く残った。

役者さんがとてもいい。阿部進之介(明石)は初見だけど、どこにでもいる凡な青年が突き動かされていく変化がよかった。清原果耶(奈々)はこの作品の心臓でもあり、とにかく印象的。目も涙も佇まいも心に刺さる。安藤政信(北原)は本心の見えない乾いた雰囲気と雪山の繊細な涙の力がすごいと思った。田中哲司(三宅)は社会のリアルの体現者。彼の存在があることでこの作品がとても現実的になり人間臭くなる。振りきってしまった悪ではなく、社会の矛盾や不条理はこんな風に存在しているという表現が巧い。その他で気になったのは山中崇。この人の「俺じゃねーだろ」は素直にいやらしくてよし。あと、若手の笠松将も気になったので今後注目したいな。

アニメ「鉄コン筋クリート」が好きだけど、あれがファンタジーの中で描いたものを、この作品は現実の中で描いたと思う。好き嫌いがあるだろうし、とても重いけれど、ごまかさずに過酷な自然が映像できれいに切り取られていることで映画として美しい。風車、昼と夜が重なっていくシーン、無音の慟哭、随所での人物のワンショットが好きだったな。
mami

mamiの感想・評価

2.0
全くつまりませんでした

観た理由は、新聞記者のPDが、デイアンドナイトを観て、藤井監督にofferをしつこくしたからと、先日の青の帰り道が撃沈だったから、今度こその気持ちで、トークショー付き満席の中で観た

⭐⭐の理由は、
風車と画面の色と光、音楽、役者の熱演
青の帰り道よりは、良かった
そして、監督が、原作もの作れば効率的なのにと言われた中で、オリジナル脚本にこだわり創作したこと

しかし、悪と善を描きたい気持ち分かるけど、ストーリーが、支離滅裂

悪人と暗い人しか出てこない
不幸感満載だけど、暗いだけで薄いよ

暗くても、深田監督の「よこがお」 「淵に立つ」みたいな、心が震える深さが全く無い

「空飛ぶタイヤ」みたいに悪を追及する全うな執念もなく、あっさり裏の世界に入りチンピラに頼むし、父が好きだったと思わせる説得力もなく。

裏稼業、普通、もっと早くに摘発されるでしょ?

最大の❓は、なんで、いきなり真冬の雪になり、肝心な場面が無音で、浅い川でなぜそうなる?しらけました

もっともらしい台詞いいながらの執拗な殴りあいにウンザリしたし、そのあと、一人は社会的に無傷で家族生活続行

世の中の不条理、人間の二面性を描くには、あまりに陳腐な話

藤井監督作品、合わないのだと思ってきた
may

mayの感想・評価

4.5
素晴らしい作品でした。
法律の上で、当たり前のように善悪を区別しているけど、自分の大切な人の為だったら、と考えると一体何が正しいのかなんて簡単にわからなくなるものなんだな。
悪の上に成り立つ平和な世界という図式はもしかしたら気付いていないだけで色々なところにあるのかもしれない…
あと人間の多面性についてわかりやすく描かれていて、考えさせられた。

皆さんの演技が素晴らしかったし、映画の世界観と秋田の冬というロケ地がとても合っていた。
エンディングソングの清原果耶さんすごくよかった。
もっと色んな人に見て欲しい映画です。
恐怖を煽るような効果音、明るさを感じない画面、終始漂っている陰鬱な空気感。きっと賛否が分かれる作品なんだろうなと思うが、私は素晴らしい作品だと思った。
何が正しくて何が正しくないのか、正義じゃないものは完全な悪なのか、正義の定義って何。それをずっと観る者に問いかけていた気がする。それを問いかけていたのは、清原果耶演じる奈々。大好きなアーティストのMVに出ていて、あまりの瑞々しい表情に魅せられて、以来作品を観続けている大好き女優さん。セリフ自体は多くないが、静かな場面で静かに語る彼女のセリフは作品のテーマに繋がるものばかりだった。

体調を崩し行こうと思った時に観に行けずガッカリしていたら、まだやっていて滑り込みセーフ‼️って感じで観ることが叶って。観れて良かった。
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