おじさん再結成、まさにバンドのユニコーンのようなおじさんたち。
過去に海軍でいろいろあった自由気ままなサル・真面目で控えめなドク・元荒くれ者で今は牧師のミューラー。30年経ち、ドクの亡くなった息子を家の横の墓地に埋葬する為に遺体を運ぶ話でロードムービー。
監督のリチャード・リンクスターの映画は回想シーンや関係する人物を映像化せずセリフで表現することが多い。だけど、決して説明しすぎず、表現が独特で印象に残る。哲学的で詩人のようなセリフが多いんだな。
ウロ覚えなんだけど、例えば、戦地でドクの息子が亡くなった時のエピソード、ドクが奥さんのことを「彼女はなんていうか、人よりスローなんだ」というセリフ。
無宗教のサルと牧師のミューラーの会話で戦争になぜ神がいないのか話したり、ミューラーと奥さんとの出会いのエピソードとか。「before〜」シリーズに通じるセリフの往来。
後半からの3人がだんだん協調していくさまがとてもよい。携帯電話購入やある場面で真実を語れず一緒に嘘をついてしまうシーン。
ラストの真面目なシーンとこれまでのサルとミューラーのふざけてた様子のギャップ。ユニコーン同様、本当は“やればできる”おじさんたちなのだ。
携帯電話を買ってふざけ合うシーンは小休止のようなエピソードだけど、この先おじさんの友情が続くような良い予感をもたらす。
やっぱリンクスターの映画って好き!
ブライアン・クランストンも現世の中年俳優で一番好き!