このレビューはネタバレを含みます
試写会にて。
日本酒嫌いの理系女子、詩織が実習先の老舗酒蔵での出逢いを通し成長していく物語。
この手の人間ドラマ➕お仕事はどちらかのパートが疎かなったりしがち(特に後者)だが、本作に関してはどちらも丁寧で話の構成にも無理がない。
日本酒造りの街 広島 西条と携わる人々の価値観と風情が伝わる演出と若手からベテランまで配したキャストのバランスの良さがそれを可能にしている。
舞台となる酒蔵を取り巻く人物其々の想いや背景も感じとれる。そこに詩織が加わることで動き出し、構築される人間関係はまさに酒造りと同じ何かを「生む」こと。
映画初主演の川栄李奈は幅広い役柄を演じているが、本作が1番一般的な人物に感じ、このようなナチュラルな役も情感豊かに好演していたと思う。
